どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。
君たちは「VRCクレジット」という、VRChat内で使える通貨を知っているかな?日本のコミュニティの中ではまだ馴染みがないかもしれないが、「アバターマーケットプレイス」が導入されたことで、少しずつ定着してきているようだぞ。
今回は「VRCクレジット」について紹介するのと、それを活用して「喫茶はたご」のイベント「アバターにがお絵」で実際にVRCクレジットを使って絵を描いてもらった時の体験レポートを届けるぞ!
VRCクレジット
2023年11月から導入された、VRChat内通貨である。これは、VRChatで活動するクリエイターを支援するために用意された「クリエイターエコノミー」の一環として、「有料サブスクリプション」で利用できるものだ。
導入当初は、収益割合とドルのレートによる変動などの課題が多く、日本人コミュニティの間では導入が進まず、馴染みのないシステムだった。
しかし、2025年5月からVRChat内でアバターを直接購入できる「アバターマーケットプレイス」が導入が決め手となり、「クリエイターエコノミー」を導入するクリエイターが急増した。これにより、VRChat内で購入するアバターやサービスの幅が一気に広がったのだ。
どうやって課金する?
Webブラウザを使わず、直接VRChat内のメインメニューの右端にある「マーケットプレイス」を選択する。次に「ウォレット」のタブを開き、VRCクレジットの購入を行うのだ。
購入すると、PCVRの場合はSteamの購入画面にジャンプする。支払い方法は、クレジットカードやデビットカード、コード決済など複数用意されている。
私の所感では、3000分のVRCクレジットを購入するのに、ざっくり4000円分くらい使った。USドルのため、少し割高に感じるだろう。出来れば、お金を多めに用意した方がいい。
「喫茶はたご」とは
毎週月曜・金曜の夜19時から21時に開催される店舗型イベント。2024年5月にスタートし、「クリエイターエコノミー」を活用した初の店舗型イベントでもある。「有料サブスクリプション」を購入することで入れる限定エリアも用意されている。スタッフにお賃金を支払うことができる実験的な取り組みを行っており、アバターの似顔絵やライブのチップなど、VRCクレジットを使ったイベントも展開しているのだ。
「喫茶はたご」の通常営業は、わざわざVRCクレジットを持っていなくても、使わなくても、無料で普通に楽しめる。
「アバターにがおえ」とは
VRChatで活動している漫画家やイラストレーターを招き、店内の似顔絵師として似顔絵を描くイベントである。店内の似顔絵師に直接VRCクレジットで支払い、アバターの似顔絵をその場で描いてもらうことができる。完成したイラストはVRC+のプリント機能を使って出力し、そのままダウンロードすることが可能だ。
登場する店内の似顔絵師によっては、VRCクレジットの価格や書き終えるまでの時間が大きく異なる。余裕を持って早めに入場するのがおすすめだ。
前回、前々回とご好評いただいた「アバターにがおえ屋」イベント第3弾を実施します!
— 喫茶「はたご」 (@vrhatago) 2025年5月20日
今話題のクリエイターエコノミー機能を活用し、店内のにがおえ屋さんに直接VCでお支払いすることでアバターのにがおえをその場で受け取れます
今回は5/28,6/4の合計2日間の開催です
詳細はリプライ欄からどうぞ! pic.twitter.com/tdRyXOkz8E
実際にVRCクレジットを使い、描いてもらった
6月4日、会場には多くの似顔絵希望者が集まり、似顔絵師の登場を待っていた。私はできれば二人だけ描いてもらおうと思い、6000分のVRCクレジットを握り締め、手前の人と会話をしていた。
なぜリーチャ隊長(@rietzcha)に描いてもらいたかったのか。それは、漫画に登場する彼の絵柄がどんな風に表現されるのか気になったからだ。ちょうど「喫茶はたご」の「アバターにがお絵」をやっていると知り、お金払ってでも描いてもらおうと決めたのだ。
手前の希望者の絵が描き終わり、いよいよ自分の番が回ってきた。支払いはメニュー画面からではなく、下の画像にある「お賽銭箱」を使うだけ。これに触れると支払い画面が表示され、VRCクレジットで支払う仕組みだ。
実際にリーチャ隊長のお賽銭箱に触れ、VRCクレジット3000分を支払ってみた。
すると、賽銭箱から小さなコインがあふれ出し、VRCクレジットで支払われたことがわかるのだ。
絵描きのイメージを擦り合わせるため、似顔絵師に自分が書いてほしいアバターの特徴や情報を伝え、絵のイメージについて相談する。私の場合、リーチャ隊長と何度か会っているため「煮るなり焼くなりでお願いします!」と、彼の想像にお任せする形にした。
自分のアバターのことや、ファンタズムの話題で熱く語り合ったり、いろいろと談笑しながら約30分間。リーチャ隊長が絵を完成させ、プリントで取り出す瞬間が訪れた。
はい、出来上がり!
出力したプリントを手に取るとーーー
絵:リーチャ隊長(@rietzscha)
まさに、イメージ通りだ!私は早速そのプリントをダウンロードした。
VRでブログを書いて活動する姿は、まるで仮想世界いる「瓦版の読売(よみうり)」のようだ。しかも、名前の部分は達筆である。リーチャ隊長は書道の経験があったという。
最後に
「アバターマーケットプレイス」がきっかけで注目を集めている「VRCクレジット」。アバターの購入だけでなく、イベントのサービスやワールドの使用権利など、多岐にわたる用途で活用されている。
日本人コミュニティの文化で「VRCクレジット」に根付く時代は、少しずつ広がっているだろう。