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VRSNS・ソーシャルVR(VRChat、Cluster)のワールド・イベント等のレビュー・紹介など様々なスタイルで発信するブログ。

【雑記】絶対に忘れてはならない「じゃぱんくえすた」のことを想って

 

どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。

最近、ついにiOSが追加されて、スマートフォンでも遊べるようになったVRChat。

これがきっかけに「スマホで始めてみた!」という新しいユーザーが増えているようだな。

だが、そんな君たちにどうしても伝えたいことがある。

ーー「じゃぱんくえすた」というイベントを知っているか?

もし知っているなら、きっと懐かしく感じるだろう。知らない人なら、きっと驚くと思う。

あれは2022年の秋、当時のQuestユーザーにとって特別な意味を持つイベントだったんだ。スペックや制限の多いQuest環境の中で、それでも「楽しもう!」と集まった人たちの情熱が形になった、まさに"誇りの祭典"だった。

そこで今回は「じゃぱんくえすた」の当時の話、そして今のQuest・スマホユーザーの世界を思いながら綴ってみた。しかもこの記事の更新日、奇しくも開催日と同じ日なんだ。

あの頃と今。君たちはこの記事を読んで、過去と現在のVRChatの歩みを感じてみてほしい。

 

「じゃぱんくえすた」とは?

 

Questユーザーを中心に、VRChatの日本人コミュニティを盛り上げる展示系イベント。名前の通り、展示されているものすべてがPC&Quest(Android)対応であり、ワールドや出展イベント、アバターもQuest対応に統一されている。その特徴から「Meta Questユーザーの祭典」と呼ばれる、大規模なお祭りイベントだ。

内容としては、バーチャルマーケットやメタフェスといった大規模展示イベントと似ているが、Quest完全対応という点では非常に珍しい存在である。Questユーザーはもちろん、過去にQuest単体で遊んだ経験をもつPCユーザーからも評価が高く、「続編を出してほしい!」という声が多く寄せられている。

 

ここが凄いわけ

 

「じゃぱんくえすた」は、その名の通り"和"をコンセプトにし、ワールドは「神域」「大正(昼・夜)」「秘境(山・島)」の全5種類で構成されている。これらのワールドは、当時から名の知れていたクリエイター・サックー氏や雨降り氏らが手がけており、PC専用ワールドに引けを取らないクオリティが光る。ワールドクリエイターの"本気"が随所に感じられる仕上がりだ。

「神域」は、VRChat初心者向けのチュートリアル要素を取り入れ、さまざまなギミックを試せるワールド。「大正(昼・夜)」は企業出展とQuest対応イベントの展示スペースとなっており、「秘境(山・島)」ではQuest対応アバターをその場で試着できる。

当時の展示イベントとしては珍しく、「モスバーガー」や「HHKB」といった企業ブースも多数出展していた点も特徴である。そのなかには、株式会社 往来と深い関係を持つ企業が参加しており、企業×Quest対応の取り組みとしても注目度が高かった。

また、各ワールドには隠し要素が仕込まれており、特定の条件を満たすと特別な演出が発生するギミックも存在する。特定のスポットで写真を撮影すると3Dモデルや商品がもらえる期間限定のフォトコンテストも実施されていた。

このように、Questユーザーでも存分に楽しめる仕掛けとこだわりが凝縮されている点こそ、「じゃぱんくえすた」ワールドの大きな魅力だと言えるだろう。

 

当時のQuestの事情、Questユーザーだった頃の私

2019年5月にOculus(現Meta)Questが発売され、スタンドアロンでもVRChatが遊べるようになった。しかし、ビルドの制約が厳しく、Quest単体に対応したアバターやイベント、ワールドは非常に少なかった。当時のユーザーの大半はPCデスクトップかPCVRで遊んでおり、フレンドがPC専用のワールドにいたり、PC専用イベントに誘われても参加できないなど、Questユーザーには大きな壁が立ちはだかっていたのだ。

2022年当時の私は2023年1月までずっとQuest単体ユーザーだったため、その"壁"に何度もぶつかっていた。「このまま楽しめる未来はあるのか」と不安になることも多かった。たとえば、Vketの企業ワールドはPCVR限定だったり、人気アバターがPC専用で使えなかったりと、不便ことは枚挙にいとまがない。PCとQuest両対応の魅力的なワールド・アバター・イベントはまだ少なく、遊べる幅が狭く感じていたのが正直なところだ。

そんな中、PC専用のイベントの壁を越えられるものはないのかと探していた時に出会ったのが「じゃぱんくえすた」である。実際にワールドへ足を運んでみると、その出来の良さに驚かされた。Questユーザーの心を掴む要素がぎっしり詰まっており、「ついに本気でQuest向けに作られたイベントが来たぞ・・・!」と感じたのを覚えている。

さらに、ワールド内に登場する"くえすたちゃん"の意味深なメッセージも印象的だった。これはQuestユーザーだけでなく、かつてQuest単体で遊んでいた経験を持つPCユーザーにも深く刺さったと思う。「じゃぱんくえすた」がQuestユーザーのコミュニティに大きく貢献したことは紛れも無い事実である。

間違いなく続編出そうな勢いだったのだがーーー

 

「クエストトビラ」のおすすめワールドに「じゃぱんくえすた」のポータルが恒常的に設置されている。

 

クエ集の”一時閉鎖”、今のQuestユーザーとコミュニティの断絶

しかし、「じゃぱんくえすた」の続編は結局発表されなかった。それだけでなく、Questユーザーコミュニティ全体に徐々に不安がのしかかっていった。

転機となったのは、2023年6月末に「Quest日本集会場(以下クエ集)」の閉鎖(実質的な一時閉鎖)されたことだ。Questユーザーや、かつて利用していた元ユーザーの間では大きな波紋を呼んだ。さらにユーザー有志による「Quest夏祭り」も2023年を最後に開催されなくなり、Questユーザーを支えてきた有志の数も減少していった。

その結果、2024年8月に「クエ集」が復活するまでの間、Quest単体ユーザーが定住しづらい"空白期間"が生まれてしまった。もちろん、少数ながら献身的に支援を続けたユーザー有志はいたが、それでも想像以上の課題が立ちはだかっていた。

最大の問題は、VRChatをはじめたQuest単体ユーザーの"受け入れ導線"が崩壊してしまったことである。

2024年夏、VRChat公式が日本人ユーザー向けに「初めてにおすすめ」タブを追加したことで、新規ユーザーが一斉にそちらへ流れたのだ。そこには1対1対話ワールド「NAGiSA」も登録されており、会話目的・交流目的だけでワールドを巡るユーザーが急増した。さらに有名配信者が取り上げた影響も重なり、動画で見た"わかりやすい導線"へと人が集中してしまった。

その結果、Quest単体ユーザーは「初めてにおすすめ」のワールドに長く居座り、次の目的地がわからない状態に陥るケースが増えた。Quest対応イベントの参加者数が伸びにくかったのも、この導線崩壊の影響が大きい。

こうして、2025年10月にiOSを含むスマートフォン版VRChatの正式リリースが発表されるまでの間、Questユーザーコミュニティは"暗黒時代"ともいえる停滞感に包まれることになったのだ。

 

スマホ版正式リリース、そして「今」

Quest単体ユーザーにとって大きな光が見えたのは、2025年10月にiOSAndroidスマートフォン対応が正式にリリースされたことだ。スマホ対応をきっかけにVRChatを始めるユーザーも増え、「[JP]Tutorial World」や「クエ集」、「NAGiSA」などの主要ワールドも次々とiOS対応。これまで以上にスマホユーザーとの交流が活発になり、「新宿ストリートライブ」をはじめ、路上ライブ系ワールドも大きな盛り上がりを見せるようになった。

Questだけでなく、スマホでも楽しめる領域が一気に広がったといえるだろう。

とはいえ、スマホで遊べる世界線になった現在でも、「VRChat」である以上、やはり"VRならでは"の体験にも触れてほしい気持ちはある。「チャットで楽しむ」体験も素晴らしいが、没入感という点では、VRヘッドセットで得られる感覚は一段違う。できるなら、どちらも味わってほしいところだ。

 

Quest単体ユーザーとスマホユーザーを取り巻く環境は、今も目まぐるしく変化している。「じゃぱんくえすた」のくえすたちゃんのセリフを思い返すと、まさに"今"のVRChatが抱える「クロスプラットフォーム」の重要性を実感させられる。

 

2022年以前から遊んでいたユーザーには胸に刺さるものがあり、2023年以降に始めたユーザーにとっても考えさせられる部分は多いはずだ。

クロスプラットフォーム」という価値を理解している人なら、もう寂しくない。

環境が変わっても、遊び方が増えても、ここにはちゃんと"居場所"があるのだ。

 

最後に

「じゃぱんくえすた」は、まだQuest単体ユーザーの居場所が限られ、PCワールドとの壁に悩む人が多かった時代のイベントである。

ただの展示会ではなく、"あの頃のQuestユーザーコミュニティを支えた礎(いしずえ)"と呼べる存在だ。制限が多い環境でも、「楽しめる世界は作れる」という姿勢は、今のクロスプラットフォームにも確かに受け継がれている。

あのイベントが灯した光は、形を変えつつも、今もどこかで誰かをそっと導いているのかもしれない。

 

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