【保護者の方へ】VRChatに興味を持った子どものための取扱説明書・使える年齢について

こんにちは、バーチャルブロガーの燕谷古雅（つばめやこが）です。

みなさんは、メタバース（仮想空間）の人気プラットフォームである「VRChat」はご存知でしょうか？

最近では、人気のストリーマー（配信者）やVTuberがきっかけとなり、VRChatの利用者が急増しています。その魅力にひかれた子どもたちが興味をもつこともあるかもしれません。

しかし、VRChatの利用者層が低年齢している現状があります。実際には、小学生などの遊んではいけない年齢層のユーザーも増えているのです。VRChatの規約では、利用は13歳以上と定められており、さらに一定の条件満たす必要があります。ただし、公式ページが英語で記載されているため、翻訳ツールを使わなければ理解しにくいという課題もあります。

そこで今回は、保護者の方に向けて「VRChatを使える年齢が13歳以上」の理由についてわかりやすく解説してみました。もし、QuestなどのVR機器の購入を検討されているご家庭があれば、この記事を「取扱説明書」のようにお読みいただけると幸いです。

VRChatが使える年齢が13歳以上の理由

VRChatでは、本来利用が禁止されている13歳未満のユーザーが増加している状況があります。VR用のHMD（ヘッドマウントディスプレイ）の市場シェアで50%以上を占めるMeta社のストアでは、10歳〜12歳のユーザーも利用可能となっています。この点がVRChatの規約と混同されていることが多く、成人ユーザーでも誤解が広がっているのが現状です。

また、VRChatの規約そのものを知らないプレイヤーも少なくありません。このため、規約違反によるトラブルの原因にもなっています。

2. Eligibility
You must be at least 13 years of age to use the Platform. By agreeing to these Terms, you represent and warrant to us that: (a) you are at least 13 years of age; (b) you have not previously been suspended or removed from the Platform; and (c) your registration and your use of the Platform complies with all applicable laws and regulations.

If you are at least 13 but are under the age of 18, you may only use the Platform with your parent’s or guardian’s consent and your parent or guardian must provide consent after having read these Terms. In such a case you represent and warrant and covenant that both you and your parent or guardian have read and consent to these Terms (including all the conditions, limitations, disclaimers, and waivers provided herein).
※VRChat規約。原文ママ

VRChatの規約は、運営会社であるアメリカのVRChat社によって英文で書かれており、公式な日本語訳は現在発表されていません。そのため、英語が苦手なユーザーにとって規約へのアクセスが難しく、実際に読まずにプレイを始める人も多いのが現状です。

英語のままでは難しいので、簡単にまとめると・・・

1.13歳になったら使えます

VRChatを利用できる年齢は、13歳以上です。13歳未満の方は利用することができませんので、ご注意ください。

2.18歳未満の場合は親の許可をもらいましょう

もし年齢が13歳以上18歳未満の場合は、親や保護者の許可を必ずもらいましょう。VRChatの規約では「保護者の許可を得ること」が条件とされています。「VRChatをやってもいいよ」と言ってもらえるか、しっかり話し合ってください。

なお、兄や姉など家族でも正式な保護者ではない場合は許可を得たことにはなりませんので、注意が必要です。

3.正しい使い方を守りましょう

VRChatを使うときは、ルールやマナーをきちんと守ることが大切です。利用規約やコミュニティガイドラインに従い、他のユーザーに迷惑をかけないようにしましょう。

正しい使い方を心がけることで、安心して楽しめるようになります。

注記

保護者とは、子どもの生活や行動を見守り、必要なサポートを行う責任を持つ人のことです。通常は親や養親などが保護者となりますが、やむを得ない事情で親がいない場合は、成人している兄や姉などの年長者が保護者の役割を果たすケースもあります。

ただし、兄や姉が保護者として認められるかどうかは状況によります。社会的な慣習では、成人した兄や姉が親代わりとして行動することが保護者に相当する場合もありますが、公式な場面や重要な決定には、法律上の保護者が必要となることがあります。

VRChatの利用規約で「保護者の許可」が必要とされる場合には子どもの安全をまもるために、信頼できる成人がその役割を果たしているかを確認することが大切です。

※保護者についてはVRChatの規約ではなく、日本の厚生労働省の資料に元にした解釈となっている。

https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000889779.pdf

VRChatで気をつけてほしいこと

VRChatは魅力的な仮想空間で、さまざまな体験ができる素晴らしいものですが、13歳未満の子どもが利用するのは避けるべきです。その理由は大きく分けて、安全性と社会性、倫理面の3つあります。

安全面の問題

VRChatでは、知らない大人や不特定多数のユーザーと接触する機会があります。リアルと同じように、子どもが知らない大人についていってしまうリスクや、不適切な行動を誘導される危険性があります。ソーシャルVRでは、実名や住所などの個人情報を知られる恐れもあり、子どもが思わぬトラブルに巻き込まれる可能性が高いです。

また、VRChatには一部で暴力的、性的、攻撃的なコンテンツが存在します。13歳未満の子どもは、これらの内容を適切に判断し、対応する能力が未熟であるため、深刻な影響を受ける恐れがあります。

言葉遣いや社会性の問題

ソーシャルVRは多くの利用者が自由にコミュニケーションを取れる場です。その反面、トキシックといった不適切な言葉遣いや暴言などが飛び交うことも少なくありません。子どもはこれらを真似たり、誤解してしまうことがあります。ネットリテラシーや言葉遣いに注意するスキルが十分に身についていない年齢では、VR空間での交流が悪影響を及ぼすこともあります。

倫理的な理由

VRChatでは、利用規約で13歳以上の利用を定めています。これは、子どもの安全を守るために設けられた基準です。親や保護者が規約を理解し、子どもを適切に見守る責任があります。規約を破る行為は、子ども自身だけでなく、利用者全体に悪影響を及ぼす可能性があります。

最後に

VRChatはとても楽しいプラットフォームですが、利用するためには年齢制限や、親や保護者の許可を得る必要があります。子どもがVRに興味を持った場合には、まずは年齢制限があることを説明し、利用に関わる危険性についてしっかり話し合うことが大切です。

注意したい点として、Meta社が提供するオンラインストア「Meta Store」のルールと混同してしまうケースがあります。Meta Storeでは「10歳から12歳でも利用可能」とされていますが、これはVRChatの規約とは異なります。VRChatでは、利用可能な年齢が13歳以上と定められています。この違いを正しく理解することが重要です。

親や保護者の方々は、子どもたちが正しく安全にVRを利用できるようサポートする役割があります。例えば、規約やマナーを守る大切さを教えたり、利用時に適切なルールを設定することが求められます。子どもが安心して遊べるようにするためにも、大人がしっかりとサポートしていきましょう。