ツバメヤロク - VRレビューブログ

VRSNS・ソーシャルVR(VRChat、Cluster)のワールド・イベント等のレビュー・紹介など様々なスタイルで発信するブログ。

【VRChatワールド】未完成のワールドを紹介する展示会「完成しなかったものたち展」とは何なんだ!

(前書き)

どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。

いつもお世話になっているVR世界のワールド。それは、複雑な動線UdonなどのUnityのプログラミング、練り上げられた3Dの造形、そして知恵と発想、汗と涙の結晶だ。しかし、何かひとつ欠けると、ワールドは完成しなくなってしまうこともある。完成を目指して深く考え、答えを探し続けるのも創作の一部だよな。

そんな未完成の作品たちを集めた展示会、「完成しなかったものたち展」が公開されたんだ。なぜ完成しなかったのか、その全ての反省点が明らかになる内容になっているぞ。ワールド製作者はもちろん、創作に携わる人なら共感できるものがあるだろう。

今回は「完成しなかったものたち展」を紹介しよう。ぜひ足を運んで、創作の奥深さと苦労を感じてみてほしい。

 

「完成しなかったものたち展」とは?

名前の通り、ユーザーから集めた未完成のワールドを展示する企画ワールド。コクリコさん(@Coquelicots_WoT)が制作・企画を担当し、ワールド内のギミックはMOMOMAさんが手がけた。

このワールドは、ワールド制作の思い出や、なぜ完成しなかったのかを学び合い、そのしくじりを共有することで、制作に向き合う姿勢を知ることを目的としている。

期間限定なのかは明確ではなく、現地点では未完成のワールドの二次募集も行われており、今後、展示作品が追加される予定だ。

 

2025年3月15日追記。二次募集の作品が追加されました。

 

 

実際に行ってみたが・・・

 

実際に私がワールドのインスタンスを新しく立てて入ろうとすると、真っ先に目に入ったのは、鉄のふたが閉じられた入り口だった。一体どういう仕組みなのだろうか?

 

鉄のふたが閉まった入り口


この入り口は分厚い鉄のふたでしっかりと閉ざされており、どこを調べてもビクともしない。この展示ワールドの入場方法は特殊で、毎時5分から15分の10分間のみ入場可能になっている。ただし、すでに誰かが入場済みのインスタンスであれば、時間に関係なく自由に入ることができる。

会場に入る前に、必ず時計を確認してから入ろう。

 

 

・・・といつの間にか鉄のふたが開いた!

さっそく入ってみよう!

 

外郭放水路か!?ここはイベント会場です。

 

入り口の穴から中へ入ると、しばらくして異様な光景に包まれた。

ここは、首都圏にある洪水を防ぐための放水路だろうか?まるで巨大な現代の神殿に足を踏み入れたような気分になる。

 

 

 

周囲を歩いてみると、この先には行き止まりになっていた。よく見ると、レバーを回さなければ橋がかからない仕掛けになっているようだ。しっかりとレバーを回し、橋が渡れる状態に。


何が、どうして?完成しなかった作品の数々

 

ここは未完成作品が集まる展示エリア。制作時の様子を写した画像や説明文があちこちに展示されており、ワールドの背景や経緯を知ることができる。

 

 

未完成の作品の詳細には、名前、ワールド名、制作期間、説明、反省点、モチーフ、原因がまとめられている。

このワールドを例に挙げると、2023年6月の当時、クエ集(Quest日本集会場)の閉鎖を受け、代替となる集会場を作り始めた。しかし、その後、類似の集会場が定着したことや、2024年8月にクエ集が復活したことを理由に制作を中断したという。

 

ほかにも、ワールドの作り方がわからず諦めてしまったケース、ワールドのサイズミス、生活環境の変化、イメージとのズレ、容量オーバーでアップロードできなかったこと、完成してみたら物足りなかったことなど、未完成に終わった理由はさまざまだ。どの作品にも、当時の苦労や試行錯誤の跡がにじんでいる。

このように、完成に至らなかった経緯や反省点を共有することで、学びを得られる場となっている。

 

「ワールドを完成しない理由」とは何か?

普段、創作をしていると完成しないまま計画が破棄されることは良くあることです。理由は様々ですが、それは大体の場合において、後味の悪さと自己否定の感情を残し、顧みられないデータと化します。

ー「完成しなかったものたち展」の看板を一部引用

 

創作は、汗と涙と努力の結晶である。しかし、時には何かにつまづくことも避けられない。

生活環境の変化によって創作する余裕がなくなったり、自分の理想と現実のギャップに悩んだり、目指すべき方向が定まらないことが大きな要因となる。そして最終的には、モチベーションの維持が難しくなったり、別の選択肢に気づいたりすることで、作品が未完成のまま終わるケースが多いのだろう。

 

最後に

未完成のワールドの展示会「完成しなかったものたち展」は、ワールドクリエイターだけでなく、絵描き、動画製作者、ものづくり、デザインなど、あらゆる創作活動に通じるものがある。何がどうして完成しなかったのかを知り、そこから学ぶことの大切さを考える場でもある。

この展示を通じて、自分に足りないものを知り、さまざまな知恵や改善点を取り入れることで、先人たちの未完成品を超えるような作品を生み出せることを願うばかりだ。

創作する立場にある者こそ、「完成しなかったものたち展」に触れ、そのしくじりを噛み締めてほしい。

 

完成しなかったものたち展

ワールド製作者

Coquelicotz

対応プラットフォーム

VRChat・PCのみ

ワールドURL

https://vrchat.com/home/world/wrld_eaa15880-e198-40d5-a7d2-41dfa3146d8f/info

解説

何らかの理由で完成できなかったワールドの数々を紹介する展示会のワールド。入り口が特殊で限られた時間で入れるようになっている。展示期間は明確にされておらず、現地点では追加される予定。

 

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