どうも!バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ!
5月30日から6月1日まで開催された合同イベント説明会「Spice Of VRinks(スパイス・オブ・ブイリンクス)」。さまざまなイベントやコミュニティを紹介される大型企画で、どれも見応えがあるものばかりだぞ。
今回は、その2日目のレポートをお届けするぞ。VRChatを始めたばかりの初心者だけじゃなく、まだ知らない人も、いろんなイベントやコミュニティに触れてみるきっかけになればうれしいな。よかったらぜひ参考にしてみてくれ!
目次
第四会場
ぶいなび
VR界隈のWebメディアといえば、「バーチャルライフマガジン」や「メタカル最前線」が挙げられている。しかし、これらは最新情報が中心で埋もれやすく、初心者向けの情報が見つかりにくいのが難点だ。また、VRChat関連の情報は玉石混交であり、Unityなどの改変に関する情報を調べても、古い情報ばかりに行き当たるケースも少なくない。そんな問題点を解決する"第三"のWebメディアとして、「ぶいなび」が存在する。
「ぶいなび」とは、VRChatを楽しく遊ぶための、初心者から中級者向けのWebメディアである。厳密にいえば、組織ぐるみで運用しているブログだ。VRChatは自由度が高いが、初心者が手を伸ばせる情報が少ないのが現状だ。そのため「ぶいなび」はVRChatを始めるための"スターターキット"のようなブログを目指している。
代表のひねりさんは、ブロガー歴8年の経験を活かし、誰でもわかりやすいVRChatのブログを目指している。なつきさんは、Unityなどを用いたアバター改変の経験を活かして技術面を担当。ありあさんは、アバター改変やさまざまなアイテム、女性ユーザー視点のライフスタイルに関する情報を発信している。その他にも数名のメンバーが在籍し、小規模ながらチームとして活動している。
「ぶいなび」の主な内容は、Unityを用いたアバター改変や、VRChatをより楽しむためのツールの使い方、ライフスタイルに役立つ知識、VRChatの最新情報など、初心者に必要な情報を発信している。そのこだわりは「改変ならぶいなび」と呼ばれるようなサイト作りに集約されており、記事の中で完結できるよう心がけている。
さらに、記事内容にミスがないか人力チェックを徹底し、X(Twitter)の運用も力を入れている。「ぶいなび」は"第三"のWebメディアと呼ばれるよう、日々記事を更新し、奮闘しているのだ。
X(Twitter)
VRC弓道部
学生の頃、弓道場を見て弓道部に入りたいと思ったものの、ハードルの高さにためらってしまう人は少なくない。そんな人に向けて、VRとPCさえあれば、VRChatでその参入障壁を取り払えるのが「VRC弓道部」だ。
「VRC弓道部」は、VRChat空間で弓道を気軽に楽しめるコミュニティである。VRChatは「青春の延長線」とも言われるが、このコミュニティはまさに学生の部活動のような”延長線”そのものだ。
最大の魅力は、初心者でも気軽に弓道を体験できること。現実の弓道は道具の購入にお金がかかるほか、怪我のリスクなど、参加までのハードルが高い。しかし、VRChatの中なら道具を揃えなくても、怪我の心配もなく楽しめるのだ。
弓道は単なる的当てゲームではなく、作法や所作の美しさを重視する「武道」である。「VRC弓道部」では、経験豊富なスタッフのレクチャーが用意されており、未経験でも安心して弓道を学び、楽しむことができるのだ。
このコミュニティが立ち上がった背景には、VRChat内で銃を用いた的当てゲームが多い一方で、弓を引く体験がほとんどなかったことがある。弓道をしっかり体験できる場を作りたいという思いから生まれたのだという。
作法や所作を含めた"本格的な"弓道をVRChatで体験できる「VRC弓道部」。VR空間で、かつて学生時代に諦めた部活動の青春を取り戻すことができるのは間違いないだろう。
X(Twitter)
VRCAvatarCollection
VRChatの日本コミュニティでは、「ファッション」が非常に盛り上がっている。アバターは単なる見た目のものではなく、「服」として着せ替え感覚を楽しむ人も多い。そんな人におすすめなのが「VRCAvatarCollection」だ。
「VRCAvatarCollection」は「世界にもっと、自由な姿を」をコンセプトにした企画である。主な活動はイベントの企画・制作・運営、PRコンテンツや雑誌の制作、イベント出展、グッズ制作、リアルイベントでの頒布など、多岐にわたってアバターや衣装の魅力を発信している。
この企画のメインのイベントは「1Dozen Collection(ワンダースコレクション)」だ。1Dozen(ワンダース)とは"12"を意味し、最近発売されたアバターや衣装をランウェイで紹介するファッションショー形式で開催されている。モデルはVRプロフェショナルモデル「SilkyCharm(シルキーチャーム)」が務め、作品の世界観や魅力を忠実に再現している。専属フォトグラファーもおり、積み重ねられた経験をもとに、一瞬の魅力を撮影し、リアルに表現する写真加工が施されている。
さらに、このイベントだけで聞けるショップ公式の紹介やこだわりの情報も満載だ。ランウェイ後には、アバターを実際に試着することができ、衣装やアバターを購入する際の参考になるのが嬉しいポイントだ。
この企画の世界観は、モデル経験を活かしたステージ設計や、カメラワークシステムなど、魅力を最大限に引き出すための独自仕様に溢れている。主役を引き立てるシンプルなデザインも特徴だ。
「VRC Avatar Collection」では、衣装・アバター作者から使用許諾を得た20種類以上のアバターを扱い、イベント用に改変して衣装を紹介している。さらに、ファッション誌「1Dozen Collection」も発行しており、全ショップ監修のもと、イベントで撮影した写真や紹介、こだわりなど掲載。クリエイターのインタビュー記事も掲載され、アバター改変や衣装制作の創作の刺激を得ることができるだろう。
リアルイベントやBOOTHなどで頒布されるリアルグッズは、アバター・衣装作家の許諾を得て制作・販売されている。この他にも、トークショーやランウェイ、ダンスパフォーマンスなど、さまざまなイベントを展開し、動画配信もあり、VRChatのアバターファッションを通じて、魅力を発信をしているのだ。
X(Twitter)
第五会場
VRCイベント推しえ合おう交流会
VRChatの楽しみ方を引き立てるには、やはり「イベント」が欠かせない。
「おすすめのイベントありますか?」と聞かれても、「どんなイベントがあるのか?」「1人で参加するのは不安」「あのイベントをもっと盛り上げたい」「もっと自分のイベントを知ってほしい」など、さまざまな不安や壁があるのが現状だ。そんな時に頼りになるのが「VRCイベント推しえ合おう交流会」だ。
「VRCイベント推しえ合おう交流会」、通称「イベ推し交流会」とは、雑談形式で普段参加している推しイベントを紹介したり、イベント参加者や主催者、スタッフに「どんなイベントがあるのか」を聞いたりすることができるイベントである。これをきっかけに、イベントに参加へのハードルを下げることができるのだ。
イベントのタイムスケジュールは「交流」「集合写真」「告知タイム」「アフター」の流れで進行する。イベントの雰囲気は高校や大学のサークル・部活の勧誘に近いスタイルで、新しいイベント情報が知れるのが魅力だ。参加者の割合は常連が3割、初めての人が7割と、新規参加者に優しいイベントである。
イベントワールドの特徴は、リスポーン地点の廊下に掲示された数枚のイベントポスターだ。イベントに入る前に、自分の目的や立場を示すタグマーカーをつけるのが必須である。会場には、動画プレイヤーやイメージパッドが完備されており、イベントの内容を紹介しやすい環境づくりが整えられているのが嬉しいポイントだ。
主催は、告知の委託を受けたイベントを紹介する「告知委託」も受け付けている。ポスター掲載や告知委託の依頼は、イベ推しの公式X(Twitter)のDMから申し込みが可能だ。
イベントの内容がわからないからと諦めてしまう人に対して、イベントの紹介を通じて壁を少しずつ取り払うーーそれが「VRCイベント推しえ合おう交流会」の役割をである。このイベントの展望は、イベントを通じて界隈そのものを盛り上げ、参加者の居場所をさらに広げていくことにあるだろう。
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オタクに優しいギャルBar
「ギャル」ーーそれは迷いもなく、陽気に満ちた活発で理想的な女性像である。元気をもらえる「ギャルマインド」に感化され、前向きな気持ちになる。自己肯定感を高めるために「心の中にギャルを住ませる」というマインドフルネスの考え方があるように、世の中には「ギャル」が必要なのだ。しかし、人生で本物の「ギャル」と会話したことがあるのだろうか?現実的に本物の「ギャル」に会うのは厳しいが、VRChatでは「オタクに優しいギャルBar」がその願いを叶えてくれる。
「オタクに優しいギャルBar」とは、本物の「オタクに優しいギャル」のキャストとお話をし、元気をもらうことができるコンセプトバーイベントである。キャスト1人とお客様2人で接客し、笑顔と元気を分けてもらう内容だ。
一見すると「ネットミームの一種」に思えるが、オタク文化に寛容なギャルは確かに存在する。イベントの主催者は2024年夏頃に始めたばかりのライトユーザーで、FUJIYAMAで本物の「オタクに優しいギャル」と出会ったことをきっかけに、2024年8月23日にこのイベントを立ち上げたという。
イベントは金曜の21時40分に開催され、平日の疲れを癒し、華の金曜日にぴったりのナイスタイミングなイベントだ。現在、メンバーは27人で、イベントのグループはすでに2000人を超え、わずか1年足らずで大人気イベントに成長している。
月に3回の定期開催だけでなく、特別なイベントも実施される。麻雀イベントや音楽イベントとのコラボもあり、キャストが楽しみ、お客様も楽しみ、キャストの新たな魅力が発信される仕組みだ。
このイベントの魅力は、スタッフ(キャスト・運営)が一番楽しむことにある。スタッフが楽しめばお客様も自然と楽しめる。「ギャルマインド」の自由な雰囲気を大切にし、型にはまらないイベントを目指しているのだ。
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こよりLabo
この時、「Spice Of VRinks」では「こよりLabo集会」の主催者が休日出勤のため不在であったが、スタッフ2人が登壇し、アドリブで団体を紹介した。現地ではスライドが表示されていたが、この動画ではスライドが表示されていないため、伝わりづらい点があるかもしれないが、その点はご容赦いただきたい。
VRChatのアバター文化といえば、改変やファッションが注目されがちだが、アバターのユーザー同士が「同士」として交流する文化も大切な側面である。アバター製作者による集会は古くから続いており、アバター文化の定着に大きく貢献してきたのはユーザーの存在によるものだろう。そんな歴史あるアバター集会コミュニティのひとつが「こよりLabo集会」である。
「こよりLabo集会」とは、クリエイター・長兎路こよりさんが制作した「こよりLabo」アバターを対象したアバター集会およびコミュニティである。参加者同士で雑談をしたり、改変話を共有するなど、「こよりLabo」アバターを中心とした交流の場となっている。この「こよりLabo集会」は、2019年に始まった「こよりLabo」アバターの集会として、2020年に立ち上げられた老舗イベントである。
このイベントの特徴は、単なるアバター集会にとどまらず、季節に合わせたテーマで開催され、ワールドの雰囲気にもマッチする仕掛けが施されている。全体集会は合同で実施され、それぞれのアバターに特化した集会も対象のアバターで行われている。
参加方法は、開催告知からインスタンスのURLやDiscordのURLを通じて会場へ誘導される仕組みで、VRChatグループから参加可能だ。ドレスコードは一切なく、わざわざアバターを持っていなくてもスタッフから試着用アバターを借りることができ、改変を気にせずに気軽に楽しめるのが魅力だ。
Discord集会では、関連イベントなどの宣伝や新作アバターの裏話も発信され、こよりLaboファンには嬉しい情報が満載だ。
このイベントは、スタッフ自身が無理のない範囲で運営してきたおかげで長く続けられたという。代表の休日出勤の際にも、2人のスタッフが助け合い、リスクヘッジとしての体制も整えている。こうした柔軟な運営体制が、「こよりLabo集会」がトラブルなく長く続けた秘訣だといえるだろう。
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第六会場
居酒屋和み
VR飲みを楽しむイベントといっても、会話の輪に入りづらい、お酒が飲めないといった悩みを抱えている人は多い。そんな悩みを解決するのが「居酒屋和み」である。
「居酒屋和み」は「ここではみんなが常連さん」というスローガンを掲げ、初心者でも気軽にVR飲みを楽しめるイベントだ。現在は大きくスタイルを変え、「複数店舗型イベント」として毎週1回、曜日不定期で夜21時から22時に開催されている。
このイベントは、同一インスタンス内で複数の店舗が同時に開かれるというユニークな仕組みを持つ。現在の店舗は「VR飲み初心者専用居酒屋 居酒屋和み」、「だれでもようこそ!居酒屋和み」、そして「Bar Nagomi」の3つだ。スタッフは22人と多く、Quest対応イベントとしてはかなりの規模を誇っている。
「VR飲み初心者専用居酒屋 居酒屋和み」は、どこも常連ばかりで入りにくいと感じるVR飲み初心者のための店舗である。「だれでもようこそ!居酒屋和み」は、VR飲み初心者から熟練者まで誰でも歓迎の店舗で、時にはDJを招いて会場を盛り上げる日もある。「Bar Nagomi」は、毎回違うスタッフがバーテンを担当する少人数制のバーであり、その都度異なるトークテーマで楽しめる。これらの店舗がすべて同一のインスタンス内で同時に開かれるのが、複数店舗型イベント「居酒屋和み」の特徴だ。
「居酒屋和み」は企業やコミュニティとのコラボも積極的に行っており、実績も豊富である。6月7日には愛知万博20th記念イベント・ミライLabo2ndブースに出展し、200人規模のオフ会を実施した。さらに、Vketリアル2025へのプレミアムブースコラボ出展も予定されている。
このイベントのきっかけは、主催者がお酒が飲めるバーが好きであったことから始まったという。今ではコラボやリアルイベントへも積極的に展開し、「居酒屋和み」の成長風がうかがえる。カジュアルでフランクな雰囲気が、このイベントの大きな魅力となっているだろう。
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※イベントの詳細についてはXにてチェック!
関連記事(旧版について)
【VRChatイベント】VR飲酒初心者イベント「居酒屋「和み」~nagomi~」とは?主催者インタビュー - ツバメヤロク - VRレビューブログ
FM言ノ葉
作業中のおともにVR空間で音楽を聴くのも良いが、実はラジオを聴くスタイルの配信があることを知っているだろうか?VRChat空間上で行われるラジオスタジオ「FM言ノ葉」では、創作活動に励むVRChatユーザーたちが、配信を通じて発信を続けている。
「FM言ノ葉」は、2020年6月23日にスタートした、VR空間上で動画配信を行う企画だ。創作活動をしているユーザーを紹介するトーク形式のラジオである。2020年7月には「言ノ葉のつどい」というイベントを始め、リスナーとの交流を深め、ラジオのアイデアやブラッシュアップに繋げてきた。2020年10月には「言ノ葉新聞」を発刊し、ラジオ終了後に自動更新され、ゲストへのお土産として提供していた。さらに2020年11月には、ラジオ放送の拠点かつ創作活動を発信拠点として「言ノ葉堂」の1号店が完成した(※現在は閉鎖)。
「FM言ノ葉」では、定期配信をはじめ、動画投稿や単発動画の作成、チャンネルの貸し出し、企画サポート、会場を利用したイベント開催、VRC放送局との協力・連携など、さまざまな相談を受け付けている。「FM言ノ葉」では主に、「言ノ葉ラジオ」、「水曜日の玻璃」、「おもラジ」などの番組を放送している。
拠点であるワールド、「言ノ葉堂」は、創作活動の刺激になる場として開放されている。集会イベントの開催、ラジオスタジオの公開収録の見学、ステージ利用などが可能だ。さらに、このワールドには創作小説などの本が展示されており、立ち読みもできる。
言葉で届けるラジオ番組ーー「FM言ノ葉」は、VRChat空間上での配信というより、ラジオ感覚で気軽に楽しめるコンテンツだ。VRChatユーザーの活動を広める、素晴らしい発信の場となっているのが間違いないだろう。
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関連記事
【VRChat】バーチャル世界で発信するラジオ局「FM言ノ葉」・言葉をテーマにした番組「言ノ葉ラジオ」出演レポート - ツバメヤロク - VRレビューブログ
エンジニア集会
エンジニアといえば、「システムエンジニア」のイメージが根強い。しかし、実際のエンジニアは「技師」として、物理やコンピュータまで幅広い分野で活躍している。そんなエンジニアの「同士」を求める人が多いだろう。そこで、VRChatのイベントなら一発で解決できる。
「エンジニア集会」とは、VRChatを拠点に、機械・電気・土木など、様々な分野のエンジニアがバーチャル空間で楽しく技術交流するイベント・コミュニティだ。ロングラン・大人数・高頻度の「ストロングスタイル」で、ユーザー有志によって長く支えられ、今年で3周年を迎えている。活動内容は、毎週1回の定期交流イベント「エンジニア作業飲み会」、毎月に1回開催の「エンジニア集会LT会」、年に1度の「エンジニア集会ハッカソン」だ。このコミュニティのDiscordの登録者は700人以上、VRChatグループでは900人以上にのぼる。
「エンジニア作業飲み会」は毎週金曜22時から開催され、盛り上がると70人〜90人が参加するという。その様子がMoguLiveのWebメディアに取り上げられた。「エンジニア集会LT会」は毎月最終土曜日の22時から開催され、内容は短時間の技術プレゼン大会をを開催。「エンジニア集会ハッカソン」は毎年1回9月ごろに開催され、1ヶ月かけてワイワイと開発を楽しみながら成果を発表する。その様子がバーチャルライフマガジンでも紹介された。LT会やハッカソンはYouTubeでアーカイブ動画が公開されている。
Discordコミュニティの参加者数は769人(2025年5月31日現在)。週末には「もくもく会」を開催されている。
「エンジニア集会」と聞くと、エンジニアが集まるから怖いと思われがちだが、実際はそうではない。「エンジニア作業飲み集会」ではお酒の力を借りて会話の輪が生まれる。この会場には、文字や図が書けるペンや属性を可視化するタグマーカーも完備している。
進行は22時から23時までが「雑談・交流」、23時から23時半が「進捗共有会」、その後は「自由交流会」という流れだ。「雑談・交流」では似たジャンルの人と輪になり、頭上の技術タグを見てその話題を広げる。話の内容は専門的な技術トークから雑談までさまざまで、聞くだけの人も多い。
参加者はベテランのエンジニアから勉強中の学生・駆け出しのエンジニア、経営者やマネージャー、デザイナー、趣味エンジニアなど、技術に興味のある人なら誰でも歓迎だ。
「進捗共有会」は、飲んだお酒や飲み物も進捗に含まれる。お立ち台を使って自由に進捗報告や好きなお酒の話をする「なんでも発表会」となっている。話題は好きな飲み物の紹介から、技術の話や学びの共有などさまざまだ。
アフターの「自由交流会」では、夜中の2時、3時まで人が残る人も多い。人が多いのが苦手なら、24時以降に覗きにくるのがおすすめだ。
「エンジニア集会」の3つのポイントは、初学者から熟練者まで楽しく交流できること、進捗共有会でどんな話でも共有できること。イベント終了後も交流を楽しむ人が多いことだ。つまり、エンジニアは意外とユルく、人間味あふれる集まりであることがわかる。
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第七会場
バーチャル沖縄 観光案内
メタバースブームが盛んな2021年から2022年当時、「メタバース空間ならどこにでも行ける」という浮ついた発想が注目された。しかし、VRChatではすでにその発想が実現している。VRChat空間で擬似的に世界旅行ができる「VRC世界旅行」という大人気イベントが存在する中、国内旅行の体験ができるイベントはあるのだろうか?その答えが「バーチャル沖縄 観光案内」である。
「バーチャル沖縄」とは、沖縄のXR企業「あしびかんぱにー」が2021年に4月30日から運営を開始したプロジェクトだ。沖縄を仮想化したメタバースを展開し、リアルな観光を活性化させることを目指している。
「バーチャル沖縄観光案内」は、元プロの沖縄現地添乗員である赤地の兎さんが主催する本格的ツアーイベントだ。添乗員としての豊富な知識を活かし、参加者と一緒に沖縄を案内する。参加者自身が予約する手間をかけることで、「オーダーメイドのツアープラン」が提供可能となっている。店舗系イベントなどの社員旅行への協力や、VRC+のための写真共有など、柔軟な対応も魅力だ。イベントは無料で行っており、依頼はX(Twitter)のDMやリプライで問い合わせが可能だ。
このイベントの最大の特徴は、参加者がイベントの開催日時を自由に決められる点だ。事前に予約し、打ち合わせで内容を擦り合わせた上で、開催日時で決めるオーダーメイド方式である。さらに、アポ無しでバーチャル沖縄の観光案内を行う日もある。イベントカレンダーに記載された集合時間でJOIN(参加)できる仕組みだ。
沖縄だけでなく、国内の名所を模したワールドや、Vketのパラリアル会場などにも旅案内が可能だという。準備に必要な時間を伝えることで、柔軟に対応してくれる。添乗員の知識を活かし「VRの添乗員」として、VRChatで国内旅行をさらに楽しむのは、まさにナイスアイデアだ。
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Virtual Dating Club -Shelly-
ソーシャルVRの世界では、「お砂糖」ーーVRで恋人を持つことに憧れる人が増えている。しかし、現実には恋愛経験がない人が多いのが現状だ。そんな恋愛の擬似体験を楽しめるイベントが存在する。
「Virtual Dating Club -Shelly-」は、2人きりでどこかに行くデートの擬似体験を提供するイベントであり、キャストと参加者が1対1でデートを楽しむ内容だ。いわゆる「レンタル彼氏・彼女」に近いもので、特別な時間をドキドキと過ごしながら、元気をもらったり慰め合ったりできる。
キャストは個性豊かで、誰とどこに行くのかお楽しみ。運が良ければ、共通の趣味を持ったキャストと出会えることもあり、さまざまな組み合わせを楽しめるのが、デートの擬似体験の醍醐味である。
このイベントは「店舗型イベント」と呼ばれているが、特定の店舗ワールドを持たず、VR上のワールドを借りてデートをしながらワールド巡りをするスタイルだ。場合によってはオーナーやキャストが行き先を選ぶこともあり、参加者からワールドを提案することもできる。苦手なところがあれば、配慮もしてくれる。
イベントは不定期で夜22時に開催され、完全予約・抽選制となっている。基本的には指名制であり、通常の街でデートが体験できるほか、「秘密のデートデー」ではキャストと2人きりになり、参加者からワールドの行き先を提供することも可能だ。月ごとに交代で営業形態が変わるため、狙いを定めて参加するのも面白いだろう。
ワールド巡り系イベントと聞くと、普通に集団でワールドを巡るイメージが強いかもしれないが、「Virtual Dationg Club -Shelly-」は「デート」に特化した珍しいスタイルだ。VRでデートの疑似体験をするのは、極めて新鮮な体験である。これを機に、本物の恋愛体験のきっかけを掴んでみてはどうだろうか。
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VRTanabe合同会社
VRChat界隈で広く知られているワールドクリエイター「VR蕎麦屋タナベ」さん。テレビなどのメディアにもよく登場する、まさに"VR界のインフルエンサー"だ。しかし、その実態はVRChatで奇怪なワールドを制作し、参加者たちを悲鳴の渦に巻き込む動画配信を行う、いわば"鬼才のクリエイター"である。
だが、ここで疑問が湧く。VR蕎麦屋タナベさんは近年、VRと関わる会社を立ち上げているが、その実態を知らない人が多いのではないか?君たちは"本当の蕎麦屋タナベさん"を知っているだろうか?
そもそも、VR蕎麦屋タナベさんの名前の由来は、東京都文京区本郷にあった格式高い蕎麦屋「手打ちそば田奈部」である。19年間、飲食業を営みながら、メタバースの世界でさまざまな創作活動を行っていた。テレビの影響で注目され、当時はVR・XR業界の人たちが頻繁に足を運んだという。しかし、それは過去の話である。2023年、「ぽかぽかファンタズム元年」の説明会の直後に蕎麦屋を畳み、VRでクリエイター業に専念するため「VRTanabe合同会社」を立ち上げたという。
「VRTanabe合同会社」の主な活動は、VRに関するコンサルティングとVRワールドの制作だ。実績としては、日産、モスバーガー、HIKKYの関連ワールド、カラオケまねきねこ(期間限定)、蔦屋書店、大手のイベント会場、NHKなどのテレビ番組セットの制作など数多く手がけている。さらに、NHKドキュメンタリーノーナレ、NHK world Japan、RKB「エンタテ!区」、日本テレビ「マツコ会議」「世界一受けたい授業」など、多くの番組に出演。商工会議所やオンラインイベントでの講演も行い、VRの魅力を発信している。
2022年からは吉本興業のクリエイター・パフォーマーとしても所属し、メタバースクリエイターズのメンバー、メタバース・リテラシー検討委員会の委員など、さまざまな肩書きを持つ。
VR蕎麦屋タナベさんの作品の共通点は「真面目かつ馬鹿馬鹿しい、遊び心のある要素」だ。たとえ奇怪な作品でも、本質はしっかりと通っている。メッセージ性の高い作風が、彼の真骨頂といえるだろう。配信企画では昭和・平成初期のテレビ番組を彷彿とさせるような企画も多い。
「Spice Of VRinks」で登壇したVR蕎麦屋タナベさんは、普段の"鬼才"とは別人のように真面目に語り、VR創作の楽しみ方と情熱を熱弁していた。その姿を見ていると、胸が熱くなる。VR蕎麦屋タナベさんは「メタバースのあり方は、今、良い位置ある」と感じているという。
(登壇時(5月31日)は「ぶいちゃ感謝祭」が終わったばかりで、「大変ご苦労様です」と声をかけたい一日だった。)
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イベント詳細
Spice Of VRinks
開催期間
2025年5月30日〜6月1日
日時
Day1 5月30日(金) 21:00〜24:00(3h)
Day2 5月31日(土) 20:00〜24:00(4h)
Day3 6月1日(日) 21:00〜22:00(3h)
参加方法
メイン会場
VRChat・「SpiceOfVRinks」GroupインスタンスへJOIN
グループURL:https://vrc.group/SSC.6137
サテライト会場
・「居酒屋和み」Groupインスタンス開催
・「VRC関西部」Groupインスタンス開催
X(Twitter)アカウント
ハッシュタグは「#スパぶい」
YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@SpiceOfVRinks
主催
獅子堂つかさ(@SSC0529_VRC)
MC
・ゆったん(@YuttanVRc)
・癒色えも(@ishiki_emo)
コメンテーター
・九条林檎(@ringo_0_0_5)
・江戸レナ(@edo_lena)
・たましこ(@tamasco274)
・神威ユウキ(@_Yuuki_k_)
・バーチャル美少女ねむ(@nemchan_nel)
・あしやまひろこ(@hiroko_TB)
・武者良太(@mmmryo)
・育良啓一郎(@ikr_4185)
公式アンバサダー
・真園萬子(@TakakoMM2019)
・桜咲(@oishicookieman)
・Rin*(@RinAstarisk)
・わたげチャンネル(@watage_ch)
・天鳥ふれいや(@VR_Freyancilla)
・河骨龍夏(@kouhonesan)
イラスト
みさく(@misaku7net)
漫画
みのすみす(@201502s)
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情報提供者
獅子堂つかさ(@SSC0529_VRC)
情報提供ありがとうございます!