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【VRChat】バーチャル世界でも演劇が見られる!「メタシアター演劇祭」イベントレポートまとめ

 

どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。

11月23日から26日までの4日間、VR空間を通して演劇を広めるイベント「メタシアター演劇祭」が開催されたんだ。

メタシアター」とはVR、空間やメタバースで活動するための演劇コミュニティのこと。バーチャルだけでなく、リアルでの演劇からも参入されています。公演のサポートや各種イベントを通じて、バーチャルとリアルとの相互交流の場を作ってます。

演劇をはじめ、パフォーマンス、ダンス、音楽ライブ、お笑いなど、多彩なジャンルのエンターテイメントがVRを通して繰り広げられ、そのクオリティには驚かされました。

今回は「メタシアター演劇祭」内で行われた一部のイベントに焦点を当て、その魅力を紹介するよ。

 

落語 audaman(オーダマン)

 

VR芸人兼落語系VTuber、audamanさん(@dot_audaman)による落語を披露。

彼の巧みな語り口で扇子を用い、仕草を見せる一方で、大袈裟なリアクションで笑いを誘うのが落語の魅力だ。

現実世界の落語は敷居の高いイメージがありますが、VRではHMDやPCを使って現実の障壁を取り払って見ることができます。これは演劇でも同じ。

メタバースで落語ができる人は珍しい存在です。audamanさんは単なる配信だけでなく、ソーシャルVRのお笑い関連のイベントにもよく登場しているそうです。

 

お笑い X of foX

黒崎こぎん(@kurokogin)さんと地蔵めたび(@JiRei43)さんの狐コンビ「X of foX」(クロスオブフォックス)によるコント&漫才のワンマンライブ。

吉本ガチマニアのこぎんさんと、吉本興業所属の芸人の地蔵さんの二人による掛け合いで笑いを繰り広げる。

コントを披露した後、自己紹介や裏話、二人の関係などのロングトークや、夫婦漫才もといお砂糖漫才、地蔵さんのピンネタで観客の笑いを誘う。

CatsUdon(カツドン)の技術を利用し、小物を使った漫才も必見だ。

 

動画はこちら。

 

 

アイドルライブ 桜兎フルガ

 

「おとちゃん」のこと、桜兎フルガさん(@oto_furuga)がアイドルライブを披露しました。30分のステージで4曲を歌い、ライブ後には写真撮影とおしゃべり会を行われました。

最初の曲は令和で再ブレイクしたあの曲をアレンジ。派手なパーティクルを発し、まるでディナーショーのような雰囲気で観客を盛り上げました。

 

 

clusterユーザーの間では知られている「CLUSTARS」のテーマソングやオリジナル曲を2曲続けて披露。大きなチュッパチャップスのようなキャンディを持ちながら歌を披露しました。

 

 

最後には真っ赤なドレスに翼を生やした姿で歌を披露。黄色と緑のパーティクルに包まれ、ステージから空を飛ぶ演出を見せました。

甘い声で歌うキュートなおとちゃんのライブが終わり、集合写真やツーショット写真の撮影が行われました。撮影が終わった後、おとちゃんと一緒にみんなで雑談をし、イベントを楽しく終えました。

 

桜兎フルガさんはcluster関連のイベントで頻繁に登場しており、今回のライブではclusterで知り合った人やファンが来場しました。VRChatでのライブイベントなので、プラットフォームを跨いでライブを見ることは新鮮さを感じました。

 

ライブの動画はこちらで視聴できます。

 

演劇 劇個みのはな

 

ノロメカさん(@NoroMeka_0215)が個人で活動している「劇個みのはな」(@Gekiko_mnhn)。

名前の通り、「身のない花に物語を」をテーマに始まりも終わりもない曖昧なお話をおくる。内容は一人で芝居をするスタイルだ。

ストーリーは25日は「今日顔バレした私より」「僕は僕なりの方法で」、26日は「空を見る一時的存在となる」「???」の各二本立て。

黒いスーツをまとった緑と紫のオッドアイの人物が、始まりも終わりもない曖昧なお話を語る。例えば「今日顔バレした私より」というお話では、とある少女が活躍している大人気朝活系VTuberの配信で50万人を達成した記念に、リスナーからコメントを読んでいると、リアル身内のコメントと実名が出た地点で混乱してしまうといった、どれもブラックユーモアなストーリーとなっている。物語の人物の運命は観客の想像でお任せください。

 

演劇 劇団四等筋

ぽっちゃりえるさん(@Liyo_PLANET)さんが座長の劇団四等筋(げきだんしとうきん)。主にclusterを中心に演劇やイベントなど活動を広げている。

演目は「アイの方舟」。コロシアム型演劇場を利用し、演者が舞台上で移動したり、観客席にいる人との簡単なコミュニケーションで同意や意見を求めることといった、イマーシブな没入感を楽しめる、体験型演劇である。

ストーリーの内容は宇宙人と強制的に選ばれた「アイの方舟」乗組員の一人ひとりが未来のために何をするかやり取りをするお話。ステージの中心に出現した画像が出たり、参加者のエモート(リアクション)や口頭で意見交換したり、最後に演者が歌を披露するといった、演劇にはない斬新なスタイルとなっている。

 

動画はこちら。

 

VR演劇 「真夏の夜の夢

 

メタシアター演劇祭の中でいちばん注目されたVR演劇「真夏の夜の夢」。古典的なシェイクスピアの同名作品を原作とした喜劇をVR向けにわかりやすくアレンジ。

ストーリーの内容は結婚式を控えている中、主役の貴族のカップルが森へ駆け落ちし、その二人を追う別の男女がいた。職人たちが王族の結婚式で行われる演劇のために森で練習をしていたり。その間にいたずら好きの妖精パックと仲違いの妖精王と妖精王女が出たりと、ドタバタなラブコメディな展開を見せる。

 

 

いたずら好きの妖精パックが妖精王オーベロンの指示で目が覚めた時に花の薬を探し出すが、勘違いしてしまったのかあっちこっちと薬を使い始め、薬の影響を受けた人間たちがドタバタを巻き起こしてしまう。

 

 

クセのある面白い役者たちがドタバタを巻き起こし、最後にはハッピーエンドになる、シェイクスピア作品の中では面白いお話になっている。

 

 

古典的な演劇とは一味違う、VRならでの現代的なアレンジを取り入れている。VRユーザーには受けるような小道具を利用したり、ソーシャルVR特有のアバターそのものの表現を全面に出したり、通信の遅延によって役者がバラバラにならないように上手く合わせたりなど、VR演劇で実現することができるような工夫作りがされている。

 

 

VR演劇と現代風アレンジしたおかげでストーリーは大変わかりやすく、知らない人でもシェイクスピア作品の面白さが伝わっています。手作りの劇とは思えないほど出来栄えが良く、演技の良さや脚本の流れもプロ並みと見まごうレベルだ。

この演劇は大変話題性が高く、インスタンスを立てた直後に秒殺で満員になるほど。それでも注目されていることがわかる。時間の都合やインスタンス満員で入りきれなかった人、見逃した人のためにYouTubeで動画配信があるのでそちらを見ることができる。

古典的な演劇だけど、VRならでの新しいスタイルを取り入れながら、手作りの演劇で挑戦するこの作品は、観客にとって素晴らしい体験になっただろう。

 

動画はこちら。

 

演劇 maropi工房

 

maropiさん(@maropi_kunka)が団長をやっている劇団「maropi工房」。

メタシアター演劇祭の演目は「チョイス」。30分ほどで気軽に見れるコメディ演劇だ。この演劇は25日と26日の2日間で行われており、秒殺でフルインスタンスになってしまうほど。そのことを受け、26日は見れなかった人のためにライブ配信された。

この演劇の内容はプロポーズを控えていた二人のカップルがレストランで食事をし、彼氏が席を離れた後、未来からやってきた彼女が現れ、プロポーズを止めようと忠告する。その後にプロポーズした未来の彼女も現れたりと4人の未来の彼女からやってきて、プロポーズするかしないかどっちかわからない展開になってしまう。ストーリーの展開が進むと腹を抱えて笑ってしまうほどのドタバタコメディとなっている。

 

演劇 晴れときどき猫団

猫日和きゃりこさん(@calico_biyori)が団長のVRでイマーシブシアターという体験型演劇をする劇団、晴れときどき猫団(@hareneko_ssc)。

演目は「SELECT」。暗闇の中、少女の目の前に人相がわからない死体。それを見た少女は何を行動するのか。青と赤の二つの扉の選択によって運命を変えるという内容だ。

話の分岐点である二つの扉で参加者の多数決で決めてストーリーを進める。この演劇のスタイルは「見るゲームブック」と言っても良いだろう。この演劇によって選ばれたストーリーを進めるたびに「〇〇したらどうなるだろう」「〇〇しなかったらどうなるだろう」と後悔しなかったと感じさせる運命を辿る作品だとわかる。選ばれた扉の選択肢、皆さんの意見で考え、あなたの妄想でお任せあれ。

 

動画はこちら。

 

 

VRの演劇イベント「メタシアター演劇祭」、4日間というあっという間でしたが、どのパフォーマンスも内容が濃いものばかりでした。

VRメタバースだから〇〇ができる」といった当たり前なイメージを抑えつつ、どのパフォーマンスもVRで実現が難しいリアリティな部分を上手く再現できているところがあり、VRと演劇祭の面白さがわかる部分をとらえていると思います。

ヘッドマウントディスプレイを被ったり、パソコンの画面を見て、VRで演劇を観る臨場感と没入感を楽しむ素晴らしい体験は、演者や観客にとって貴重なものです。ソーシャルVRが生み出す可能性を知らしめると感じさせる、素晴らしい企画でした。

年に1度の演劇のイベント、来年も機会があればVRで演劇を観たい。

 

メタシアター演劇祭

 

公式サイト

https://sites.google.com/view/metatheatervr

 

公式X(Twitter

@MetaTheater_VR

 

支援

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