どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ!
新年を迎えていますが、まだ新年会のシーズンは続いているって感じだね。VRの世界では、極上の宴会を盛り上げる、特別な催し物があるんだ。
それは「VRC茶道部 一周年&新年会」という、日本の色んな伝統芸能を披露するイベント。伝統芸能とは、古くから変わらず大切に受け継がれてきた日本の芸術と技能のことを指すんだ。
今回は日本の伝統芸能をまるごと楽しむことができるイベント「VRC茶道部 一周年&新年会」のレポートをお届けしよう。
「VRC茶道部一周年&新年会」の会場にいます。
「旅館 雲海の湯」にある、広々とした宴会場を貸し切られ、新年会が盛大に行われているんだ。
来場者は動作負担を軽減するため、スタッフから用意された軽いアバターを着用した人があちこち見られるよ。
宴会場には豪勢な料理が並び、宴を楽しむためにビールが用意されている。イベント前には演者たちが会場内で談笑し、和やかな雰囲気が広がっていたんだ。
「旅館 雲海の湯」のワールド情報はこちら。
https://vrchat.com/home/world/wrld_b116ca0b-b1ac-4b19-b17d-e987d1782e23
第一演目 華道×琉球琴 たけや&寿一兎
第一演目は寿一兎さん(@itosanvrc)による琉球琴の演奏と、たけやさん(@takeyainvr)の華道(生け花)の実演動画と解説。正月にぴったりの琉球琴の楽曲を10分間つなぎながら演奏し、華道と植物について解説する内容となっています。
華道(生け花)
華道とは、植物を主に様々な材料を組み合わせてつくり、鑑賞する日本発祥の芸術のひとつ。やり方はフラワーアレンジメントに近く、生け花(いけばな)と呼ばれている。様々な流派があり、様式や技法によって異なります。
琉球箏(琴)
琉球箏(りゅうきゅうそう)とは沖縄の古典音楽を三線などと奏でる楽器のひとつ。
1700年初め頃に薩摩(鹿児島)より楽器と楽曲が伝えられました。
一般的に知られている琴と同じく、桐の胴体に13本の弦が張られていて、琴柱(駒)を立てて音高を調節するものが特徴。爪は一般の(生田流)先が角張ったものとは違い、丸みのあるものを使う。調弦や演奏法などは一般の琴と違い、独特のある演奏を表現できます。
演奏が終わると・・・
動画の作品が出来上がり、寿一兎さんの琉球琴の演奏が終わった後、たけやさんがフォトグラメトリで制作した生け花を披露。
実際に作った生け花は、フォトグラメトリという3Dスキャンして立体化させ、VR上に出現。フォトグラメトリで実現するのに難しさはあるものの、実際の生花の形状を忠実に再現する光景に驚きと感動が広がりました。
第二演目 詩吟×剣舞 大久保みもみ&Lag:N/A
第二演目は大久保みもみさん(@otama201)による詩吟とLag:N/Aさん(@BlanfordLagna)による剣舞を披露。詩吟と剣舞の組み合わせは剣詩舞(けんしぶ)と呼ばれており、詩吟の講演では吟詠に剣舞と一緒に行うのが特徴である。
今回、大久保みもみさんは実際に吟じるのではなく、録音したものを使い、詩吟に合わせてLag:N/Aさんが扇子と刀を用いて剣舞を魅せた。
詩吟
詩吟は、和歌や漢詩などに節をつけて自分の声で表現する芸能の一つ。歌うことを「吟ずる」という。
歌のように詩文をリズム、メロディに乗せて歌うのではなく、詩文の朗読に感情を込めて声に出して表現し、言葉を読んだ後に節をつけるのが特徴。
剣舞
剣詩舞では詩吟に合わせて日本刀を用いて舞うこと。演目によっては刀に加えて扇子を用いることもある。
江戸時代の幕末が発祥で、学生が酔った際に詩吟で吟じ、刀剣を抜いて舞ったことが始まり。
第三演目 講談 宝土蓮華
第三演目は宝土蓮華さん(@RengeHoudo)による講談。
講談とは400年以上前から始まった日本の伝統芸能。演者が高座に置かれた釈台と呼ばれる小さな机の前に座り、張り扇で机をリズムよく叩き、歴史にちなんだ話をスラスラと読みきかせる伝統話芸のひとつ。
演目の内容は講談の定番である「鉢の木」という「いざ鎌倉」のフレーズで知られている鎌倉時代の武士のお話を時間内に早く読み上げるか披露をした。
第四演目 日本舞踊 雨風ヤム
第四演目は雨風ヤムさん(@amakaze_yamu)による日本舞踊。雨風ヤムさんは子供の頃から日本舞踊を習っており、その経験をバーチャルで活かされている。
日本舞踊とは演目によって手足を使って傘や扇子を用いて優雅に表現する舞踊。江戸時代に日本の伝統芸能のひとつである歌舞伎から派生し、歌舞伎の要素を取り入れた演目が多い。
日本舞踊はバレエに近く、重心を使う踊りが特徴で、重心を下に置き、下半身の筋力を多く使う。静かにゆっくりと踊るには相当の筋力が必要であり、少ししか動いていないように見えるが、激しい運動量になるという。
アフター 落語 audaman
一周年&新年会が終わった後、飛び入りでVR落語家のaudamanさん(@dot_audaman)が特別に落語を披露。
落語とは滑稽な話の最後に「オチ」がつくのが特徴であり、身振りと手振りのみで噺(はなし)を進め、一人何役で演じること。衣装や舞台装置などを使わず、扇子や手拭いを用いて演者の巧みな想像力で噺の世界を表現させるシンプルな芸能のひとつ。
落語の演目は「たけのこ」という、笑いどころが多くて楽しい内容のある短い噺である。
最後に感想
VRC茶道部の一周年という節目ですが、新年会としてこれほど素晴らしいイベントはこのほかにないです。現実世界ではなかなか敷居が高いと感じることの多い日本の伝統芸能が、バーチャルの舞台で手軽に楽しめるのは素晴らしく、新鮮に感じました。
私は正直、日本の伝統芸能には疎く、あまり詳しくないです。しかし、このイベントでさまざまな伝統芸を披露してくれた個性豊かな演者たちの魅力が目の前で広がり、感動の嵐に包まれました。
これからもVRC茶道部の活動を追いかけていきたいです。
VRC茶道部
バーチャル空間(VRChat)で本格的な茶道を楽しむイベント。茶道だけでなく、様々な日本の伝統芸能に関するものを発信。
X(Twitter)アカウント
YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@vrc-chado
対応プラットフォーム
PC&Quest(Android)両対応
開催日時
毎月公開月釜
※月釜とは毎月決まった日に、決まった場所で開かれる、茶道の茶会。
※イベントの情報はX(Twitter)で確認できます。
JOIN先
「jenara/ジェナーラ」または「yokof」にフレンドリクエスト後、JOIN
※複数のインスタンスを用意する場合があります。