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【VRChat】メタバース・バーチャル空間を通して不登校の学生を支援するプログラム「ぶいきゃん」とは何?

バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)です。

不登校の学生が10年連続で増加しており、不登校の小中学生数は30万人近く迫っています。長期欠席の高校生は12万人近くで、不登校を理由とする生徒は約6万人いるそうです。

いきなり何故こんな内容の記事を書いて、不登校学生とメタバースに関係あるのかというと、メタバースを利用して居場所を提供し、不登校学生を支援するプログラムがあります。

メタバースで教育や福祉のために活動している、水瀬ゆず氏(@yuzunose)が主催し、不登校学生の居場所を支援するために「ぶいきゃん」という企画を立ち上げました。

このプログラムで取り扱うVRプラットフォームはVRChat。これまでではclusterやセカンドライフなどを利用した不登校支援や福祉による支援がありましたが、「ぶいきゃん」のようなVRゴーグルを利用した本格的な不登校支援は世界で初めてです。

そこで今回はメタバース不登校学生の居場所を支援するプログラム、「ぶいきゃん」について紹介します。

 

「ぶいきゃん」とは?

 

「ぶいきゃん」とはメタバースVR空間を利用し、不登校学生を対象にした居場所支援プログラム。

メタバースVR空間内にて1ヶ月間、実際にメタバース・ソーシャルVRで活動している人から話を聞いたり様々な知見を取り入れることで、自分の可能性を引き出すような体験を学習させる内容となっています。

 

「ぶいきゃん」が提供するのは、学校のような「勉強する場所」ではなく、「自身や社会を見つめる場所・他人と交流する場所」。学校で習うようなことを勉強したり、復学だけを目指すものではありません。不登校経験者や社会で様々な生き方をしている人たちの話や触れ合う場を提供しています。

 

「ぶいきゃん」は復学だけを目指すだけじゃなく、社会参加を実現するために自分自身を認めてあげられることや居場所を見つけること。不登校学生をポジティブに変えるためにはこれらのことが必要だと、このプログラムの狙いになっています。

 

どういう風にやっているのか?

 

最初の1週間は「チュートリアル」期間という、VRを始める時にサポーターと交流を深め、VRChatの操作方法やメタバースVR空間の遊び方について教えたり、慣れさせる。

中盤の2週間は「ぶいきゃんぷ」期間。メタバースVR空間でのワールド巡りやレクリエーションなど様々なアクティビティを行います。以前の不登校支援プログラムを受けた不登校経験者の講話や、クリエイターの講演など、日によって様々な体験をすることができます。

最後の1週間は「ぶいきゃんぱす」期間。総合学習社会学習、ワークショップなどを行い、メタバースからリアルに還元するような知見を学ぶセミナーがあります。

このほかにもメタバースVR空間での交流などを楽しめる居場所集会も行われます。

 

メタバース・ソーシャルVRで活動しているユーザーがプログラムの補助役として同行するサポーター制度があり、参加しているサポーターは専門家による研修を受け、「ぶいきゃん」のスタッフとして参加し、VR機器の操作や不安なことなど相談することができます。

サポーターだけじゃなく、他のスタッフや専門家による研修を受けており、プログラムの実施の時に何か問題が発生した時に対応できるよう専門家と連携して対策をとっています。

 

どんなものを受けているのか?

 

「ぶいきゃん」で行われたプログラムは現実世界の学校では学べるような内容ではなく、VRChatの世界で活動している方たちの様々な知見を学ぶことができます。私立VRC学園で学んだ方なら知られている人が多く、VRChatの文化に触れることでメタバース・ソーシャルVRの楽しさや自分自身で気づいていない新しい可能性を導かせることができます。

スライドにあげられている例ですが、VRC世界旅行のNEKO旅さん(@nekotabi2022)による、Quest(Android)単体で楽しめる世界の名所ワールドを回るプログラムがあります。「おじさん回し」でおなじみVRC伝統芸能振興会のArk師匠(@AALorieMate)による、おじさん回しの遊び方でプログラムのアイスブレイク的なレクリエーションがあります。

 

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他にも私立VRC学園の講師経験者が多数おり、さまざまな知見やアクティビティを楽しむプログラムが用意されています。

 

このプログラムを受けるにはどうしたらいいか?


「ぶいきゃん」ではパソコンは必須ではありません。Wi-Fiスマホがあれば受講ができます。スタンドアロン型のVRゴーグルは無償で貸し出しすることができます。

VRChatで行われますが、メタバースやVRChatそのものの知識が知らなくても参加は可能です。そのため経験豊富なスタッフやサポーターがつき、参加者をサポートすることができます。

対象となる不登校学生とは、文部科学省の定義の通り、心理的、情緒的、身体的または社会的要因・背景などにより登校したくともできない状況のために年間30日以上欠席した人を限らせています。参加人数は20名を予定し、予定人数を超えた場合は抽選で決めてます。

 

ぶいきゃん2023年度全国

VRメタバースを利用し、全国の不登校生徒を対象にした居場所を支援するプログラム。

メタバース内で活動している方から話を聞くことで自分の可能性を見つける体験を提供。

 

URL

https://www.plepla.org/%E3%81%B6%E3%81%84%E3%81%8D%E3%82%83%E3%82%932023%E5%85%A8%E5%9B%BD

 

日程:2024年1月22日(月)〜2月18日(日)

場所:メタバース空間(VRChat)

費用:無料

必要なアイテム:VRゴーグル(無料貸し出し)

対象:全国の不登校の中学生・高校生

定員:限定20名

 

説明会、プログラム申し込みは12月24日と2024年1月6日の15時からZOOMにて開催。プログラムの参加には説明会参加か説明会動画の視聴が必須です。

 

ぶいきゃん

公式サイト(一般社団法人プレプラ)

https://www.plepla.org/

 

公式X(Twitter)アカウント

@vcam_project

 

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