
どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。
この記事を書いている今日はクリスマスイブなんだけどな、正直にいうと・・・これといった話題が無いんだよ。更新日でもないし、今さらクリスマス感を出しても気分が乗らない。街はイルミネーションでキラキラしてるけど、私の原稿は真っ白だぞ。
去年は「水曜どうでしょう」のクリスマス回を再現したワールドを紹介して、それなりにインパクトもあったんだけどな。
今年はどうだ?・・・ううん、無い。サンタもトナカイもどこかに行ってしまったようだ。
仕方がないな。こういう時はネットの中を漁るしかないな。ネタを求めて探ったら、とんでもないイベントを見つけてしまったぞ。
「クリスマスイブに正拳突き」
ロマンティックな夜に、ケーキでもなく、チキンでもなく、シャケでもない。正拳突きだ。しかもVR世界だぞ。
ようは「浮かれた空気に流されず、己を律する」というノリらしい。まあ・・・分からなくもないが、なかなかトガっているな。
そこで、今回はVR世界でクリスマスイブに正拳突きをする、ちょっと変わったイベントを軽く紹介してみたぞ。
VR世界で聖夜の正拳突き!?
夜の21時から深夜の3時まで、実に6時間にわたって正拳突きを続けるという、聖夜の荒業がVRChatで行われるという。もはや修行なのか儀式なのか分からないが、強烈な内容であることは間違いない。このイベントを企画したのは、clusterを中心に数々のとんでもない企画を打ち出してきたイベンターのてつじん氏(@Tetsu_jijji)だ。
心の奥底に渦巻く煩悩や欲望を、ひたすら正拳突きで振り払い、己を正す。そんなストイックすぎる発想から、タイトルも内容も一度聞いたら忘れられないインパクトを放っている。その異様さが、一部ユーザーの心をガッチリ掴み、大好評を博した。
この出来事は漫画家・リーチャ隊長にも紹介され、さらに話題が広がることとなった。インパクト全振りの風変わりなイベントは、今やクリスマスイブの恒例行事として、VR界隈にしっかり刻まれている。
#聖夜の正拳突き イベント!!clusterで数々の伝説を作り上げてきた男、てつじんがVRチャットで挑むクリスマス6時間耐久連続正拳突きである!!ボクと山田(@shomu3015)、そしてその後も数多くの「正拳」達が集まり、深夜3時まで拳を撃ち続けた…!最後は感動してしまった…!!#VRC漫画 #VRChat pic.twitter.com/RZQDBU4tkS
— リーチャ隊長🌱 (@rietzscha) 2021年12月25日
てつじんによる「クリスマスに正拳突きを6時間やる」イカれたイベントが今年も開催!最初はバカみたいでも、終わりが近づくにつれその突き出す拳に意味が出てくる不思議…!なぜ午前3時にこんなに人がいるインスタンスがあるんだい?そして闘士たちは眠りにつく…#VRC漫画 #VRChat #聖夜の正拳突き pic.twitter.com/n8jHCBSZdf
— リーチャ隊長🌱 (@rietzscha) 2022年12月24日
聖夜の正拳突きはネット掲示板から生まれた
事の発端は2010年ごろ、ネット掲示板のスレッドで話題になった。クリスマスイブの夜に正拳突きをしよう、という呼びかけが投稿され、東京をはじめ全国各地で自発的に実行されるようになった。
なぜ正拳突きなのか。その背景には、クリスマスという日に恋愛イベントが集中しがちな風潮がある。恋愛にコンプレックスを抱える人々が、その鬱屈した感情に火をつけ、恋への恨みや嫉みを交えながら、己の煩悩を振り払おうとした結果である。
夜の街で「聖夜」にかけて「セイヤッ!セイヤッ!」と声を張り上げながら正拳突きをする。そんな珍妙極まりない行動は、ネットから生まれた自然発生的な文化だ。冗談のように見え、どこか真剣で、現代の儀式とも言える空気につつまれていた。
こうしたインターネット発祥の奇習が、形を変えながら今なお語り継がれている点も、実にネット文化らしい一面だと言えるだろう。
最後に
私ではうまく説明しきれない話なんだけどな、現代人のたまった煩悩を晴らすために正拳突きをするって行為自体、実はそんなに突飛なものでないと思うんだ。
昔から武道には「心を整える」という考え方があるし、神社の荒業だって、寒中水行や滝行みたいに、身体に負荷をかけて雑念を振り落とす儀式が普通にあっただろう。形は違っても、やっていることの根っこは同じだと私は感じるよ。
思い返せば、ボストン茶会事件だってそうだ。当時は相当ぶっ飛んだ行動だったはずなのに、今では歴史の教科書に載る「象徴的な出来事」になっている。昔の人たちは、「なんでそんなことをした?」って行動をきっかけに、それを繰り返し、意味付けして、いつの間にか伝統行事や儀式にしてきたんだ。
だからな、ネット掲示板から生まれた謎のノリや儀式が、形を変えてメタバースやVRで行われるのも、私はそんなに不思議じゃないと思っている。むしろ、時代にあった"場"に移動しただけなんだよな。昔は神社や広場、今はVR空間。人が集まって、何かを発散して、「意味はよく分からないけど、やるとスッとする」そういう行為が続いていく。
正拳突きだって、今はネタっぽく見えるかもしれないが、何十年か後には「昔のネット文化を起源としたVRの風習」なんて言われているかもしれないぞ。そう考えると、ネット発祥の儀式がメタバースで行われる今って、かなり面白い時代を生きているんだな。
意味がわからないこそ、人は集まり、続けてしまう。それもまた人間らしさだな。私はそういうの、嫌いじゃないぞ。