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【雑記】8月1日はサマーウォーズとデジモンの日!細田守監督作品関連のワールドも紹介!

 

どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。

8月1日といえば、何の日か知ってるか?アニメ好きや映画ファンならピンとくるかもしれないな。実はこの日、映画「サマーウォーズ」とTVアニメ「デジモンアドベンチャー」の舞台となった、特別な日なんだ。

どちらの作品も"仮想空間"や"デジタル世界"が物語の中心にあるから、VRメタバースとの相性も抜群だよな。しかも、VRChatにはその世界観をファンが忠実に再現したワールドがあるんだよ。現実じゃ体験できないあの世界を、実際に自分の足で歩いて感じられるのは、まさにメタバースの醍醐味ってやつだ。

というわけで今回は、細田守監督が手掛けたあの名作たちと、関連したファンメイドのVRChatワールドを紹介していくぞ!青春とデジタルが交差する、ちょっと特別な世界を旅してみようじゃないか。

 

8月1日はサマーウォーズデジモンの日

 

仮想世界を舞台にした映画作品『サマーウォーズ』と、"戦うたまごっち"として人気を博した携帯型デジタルペット『デジタルモンスター』を原作とするアニメ『デジモンアドベンチャー』。この2作品には、意外な共通点がある。それが「8月1日」という日付だ。

サマーウォーズ』では、物語のキーパーソンの一人であるヒロイン・夏希の曾祖母、栄おばあちゃんの誕生日として描かれている。一方、『デジモンアドベンチャー』では、"選ばれし子供たち"がデジタルワールドへ旅立った記念すべき日であり、ファンにとっては特別な日でもある。

さらに、どちらの作品も仮想世界や通信ネットワークを駆使した描写が特徴的であり、デジタル社会への問いや人とのつながりをテーマにしている点でも共通している。

劇場版『デジモンアドベンチャー』『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』は、細田守監督が手掛けたことで知られており、後年の『サマーウォーズ』につながる作風や構図、演出が色濃く表れている。とくに『~ぼくらのウォーゲーム!』は、現在でも多くのアニメファンに語り継がれる名作であり、日本のアニメ映画史の中でも特筆すべき作品といえる。

この流れは後の作品にも影響を与え、細田監督による『竜とそばかすの姫』では、"現代版OZ"とも言える仮想空間が描かれた。また、デジモンシリーズのゲーム『デジモンストーリー サイバースルゥース』では、メタバースを彷彿とさせる仮想世界「EDEN」と現実世界の描写など、いずれの作品も今のVRメタバース文化との接点を持つ作品へと進化を遂げている。

 

実際に4作品を見て色々と綴ってみた

実際に劇場版『デジモンアドベンチャー』と『~ぼくらのウォーゲーム!』、映画『サマーウォーズ』、そして『竜とそばかすの姫』の4作品を鑑賞し、それぞれの印象に世界観について、自分なりに感じたことを綴ってみた。

 

デジモンアドベンチャー(初代劇場版、ぼくらのウォーゲーム!)

1999年3月6日、テレビアニメ版の第1話の放送(関東圏では翌日)に先駆けて、劇場版『デジモンアドベンチャー』が公開された。本作は、主人公・八神太一の幼少期を描いたエピソードである。映画のラストでテレビアニメ版のオープニングテーマ「Butter-Fly」が流れたエンディングは、多くの観客に強烈な印象を残した。まさに、ここから伝説が始まったと言っていいだろう。なお、この作品は細田守監督による初期の代表作の一つであり、後に公開された劇場版第2作『ぼくらのウォーゲーム!』よりも、個人的には衝撃が大きかった。

2000年3月4日に公開された『ぼくらのウォーゲーム!』は、その完成度の高さから高評価を獲得した作品である。のちに細田守監督が手掛けた『サマーウォーズ』の公開により、改めて注目を集めたことも記憶に新しい。本作の特筆すべき点は、デジモンディアボロモンやオメガモンの登場に加え、テレビシリーズのレギュラーキャラ全員を登場させず、舞台をお台場・島根県・ネット空間の三箇所に絞っていることだ。情報量をあえて絞り込み、わずか40分という短い上映時間の中で緻密な物語を展開してみせた点に、作品としての良さが光る。特に電脳空間の描写や終盤の演出には、後の『サマーウォーズ』と共通するシーンが随所に見られ、両者の繋がりを感じさせる。

これら2作品は、のちのデジモン関連作品や細田監督作品にも強い影響を与えており、たとえば『デジモンアドベンチャー02 ディアボロモンの逆襲』にも類似する演出が見受けられる。

デジモンアドベンチャー』シリーズは、リアルタイム世代にとって懐かしさを感じさせる一方で、後年の作品がきっかけとなってファンになった層も多く、今なお根強い人気を誇っている。『~02』『〜Tri.』『〜LAST EVOLUTION 絆』『〜02 THE BEGINNING』といったストーリーの続編が展開され、2024年にはTVアニメ放送開始から25周年を迎えた。

かつて“選ばれし子供たち”だった大人たちも、今では次の世代とともにデジモンの世界を楽しむようになってきた。まさに、シリーズが時代を越えて継承されている証だろう。

 

ーーちなみに、ネット上では『ぼくらのウォーゲーム!』で登場した「島根にパソコンなんてあるわけないじゃん!」というセリフが、今でもネタとして語り継がれている。島根県が舞台のアニメ『秘密結社 鷹の爪』の吉田くんが聞いたら、きっと何か言いたくなるに違いない。

 

サマーウォーズ

2009年8月1日に公開された、スタジオ地図細田守監督による名作『サマーウォーズ』。その公開日は、劇中で物語のキーパーソンの一人である栄おばあちゃんの誕生日とも重なることから、ファンの間では「サマーウォーズの日」として親しまれている。

本作の舞台は、現実と仮想世界「OZ(オズ)」が共存する社会。当時は、今のようなVRメタバースという言葉が一般に浸透しておらず、「mixi」や「アメーバピグ」が流行していた時代だ。ガラケーニンテンドーDS風の端末を使って文字チャットを行う描写など、当時の“ネット感”が色濃く反映されているのが印象的である。

登場人物にも注目したい。たとえば、数学オリンピックの代表候補だったが落選してしまった高校生・健二や、戦国時代から続く名門・陣内家の一族であるヒロイン・夏希など、どこか“チート級”な設定を持つキャラクターが多数登場する。リアルとフィクションの狭間にあるような、どこか懐かしくも非現実的な世界観が、本作の魅力のひとつである。

また、「不審なメールが届く」から「最後に送信するまでの描写」など、劇場版『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』と共通する演出も多く見受けられる。実際、『サマーウォーズ』は『~ぼくらのウォーゲーム!』から“デジモン”の要素を除き、2時間の尺に再構成したような側面もある。現実と仮想が入り混じるストーリーテリングは、当時としては非常に先進的だった。

本作の根底にあるテーマは「家族愛」であり、この要素はのちの『竜とそばかすの姫』にも引き継がれている。仮想空間の魅せ方だけでなく、家族という現実的な絆を丁寧に描いた点も、本作を名作に変えた要素のひとつだ。

 

なお、陣内侘助を演じた俳優・斎藤歩氏が2025年6月に逝去されたことも、ファンにとっては大きな衝撃であった。「作ったの、俺だもん」と自信たっぷりに語るあのシーンは、今見返すと胸に迫るものがある。作品と共に、演者の記憶もまた語り継がれていくだろう。

 

竜とそばかすの姫

アメリカのFacebook社が「Meta」へと社名変更し、"メタバース"事業に本格参入したのは2021年10月のこと。しかし、細田守監督による映画『竜とそばかすの姫』が公開されたのは、そのわずか数か月前、2021年7月16日である。

メタバースブームの到来により、Oculus Quest 2(現・Meta Quest 2)の販売数が急増。「アバターを使って仮想世界で生活する」という概念が注目されるなかで、『竜とそばかすの姫』はさらに脚光を浴びた。この作品の評価は人によって大きく分かれ、100人いれば100通りの感想があるだろう。現実を突きつけるようなショッキングな描写も含まれており、見る者の心理や価値観を問う作品となっている。筆者のようなVRユーザーにとっては、技術的、心理的、文化的な視点からも強く引き込まれる内容であった。

劇中に登場する仮想空間「U(ユー)」は、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)などの一般的なVR機器ではなく、ワイヤレスイヤホンのような小型端末を耳に装着し、スマートフォンと接続することでアクセスする。現実世界では、首や頭に負担がかかる重めのHMDを装着する印象があるが、本作ではスマホしか持たない層でも簡単に仮想世界へ“ダイブ”できるという設定だ。この描写こそ、VRメタバースが理想とする未来像の一端を示していると言えるだろう。ただし、2025年現在では、このような形の実現は難しく、むしろAIやARグラスのようなライトなXR技術のほうが普及傾向にある。

今では「バーチャルシンガー(VSinger)」という言葉も一般化している。劇中に登場する『ベル』もそれに該当している。現実の姿を出さずに活動するアーティスト、たとえばAdoなど存在は特別なものではなくなった。2025年には、ホロライブ所属の星街すいせいが、人気アニメ『機動戦士ガンダム ジークアクス』のエンディングテーマに起用されるなど、ネット発のバーチャルアーティストが現実世界で活躍する事例も増えている。これは、YouTubeをはじめとする動画プラットフォームの力によるところが大きい。

劇中のアバターは、人間の顔写真をAIでスキャンし、自身の人格が反映された姿になるという設定だ。一方、現実のVRでは「なりたい自分」や「好きなキャラクター」など、自由な自己表現が主流であり、アバターは「心を映す鏡」であると同時に「心を纏う着ぐるみ」でもある。その点で、『竜とそばかすの姫』の描写と現実は、やや異なるが不思議と重なる部分もある。

このように現実とリンクする描写の多い『竜とそばかすの姫』は、単なるフィクションとしてではなく、"資料的価値のある作品"としても興味深い存在だ。仮想空間をテーマにしたこの映画を、様々な視点から読み解き、現実と照らし合わせて考察することで、新たな発見があるだろう。

 

細田守監督作品関連ワールドを紹介

細田守監督作品のシーンを再現したワールド3つを紹介する。

 

just ディアボロモン


デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」で登場した、劇中の空間を再現した、ファンメイドワールド。ディアボロモンから送られてくる電子メールや、印象的だった"あの時計"も忠実に再現されており、だれでも名シーンのごっこ遊びが楽しめる。

 

対応プラットフォーム:VRChat・PCのみ

ワールドURL:https://vrchat.com/home/world/wrld_006e9b35-a09d-4109-b74d-a0b0d17b0239/info

 

サマーウォーズ【OZ】summer wars


サマーウォーズ」に登場する仮想空間「OZ」を再現した、ファンメイドのワールド。完全フルスクラッチで制作されており、音楽もオリジナルをベースにアレンジされた楽曲が流れている。

想像以上に広大な空間が広がっており、スタート地点には空を飛ぶためのギミックが用意されている。これを使えば、ワールド内を自由に飛び回って探査することが可能だ。

 

対応プラットフォーム:VRChat・PC&Quest(Android)対応

ワールドURL:https://vrchat.com/home/world/wrld_218fceaf-e950-4d7f-bbe4-cecb68b8df18/info

 

[VRMV] U [FAN MADE]

 

「竜とそばかすの姫」の主題歌「U」をモチーフにした、VR空間で楽しめるミュージックビデオワールド。ファンメイドで制作されたワールドだが、その完成度は驚くほど高い。とくに発表当時(2021年)におけるクオリティは圧巻で、今見ても見劣りしない仕上がりだ。

 

対応プラットフォーム:PCのみ

ワールドURL:https://vrchat.com/home/world/wrld_6909d0e8-cf53-4f0d-8dea-fd50b5c2113a/info

 

番外編

 

1999年7月の世界を再現した、高校生のオタク部屋を模したワールド。室内には、当時放送されていた『デジモンアドベンチャー』や『おジャ魔女どれみ』のポスター、関連グッズも展示されており、当時のアニメカルチャーを色濃く映し出す"平成レトロ"な空間となっている。

このワールドは、文化的なアーカイブとしての側面も強く、資料的価値も高い。なお、公式ではこのワールドを活用したウォッチパーティーも開催されており、興味のある人はON'NON公式X(旧Twitter)をチェックするといいだろう。

 

「Onnon_Nostalgia1999」

対応プラットフォーム:PC&Quest(Android)対応

注意:PC版はワールド容量多め

ワールドURL:https://vrchat.com/home/world/wrld_fc89338d-13a0-4010-a1bb-e0c9383ff2fa/info

 

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他にも3Dモデルを作成した人まで

サマーウォーズの日まであと1週間という頃、SNS上でどこか見覚えのある「たらい付き氷柱」の3DモデルがBOOTHに公開された。さらに翌日には、あの名シーンを再現するために、馬鹿でかいスパコン装置のアバターを製作する猛者まで現れ、SNSでちょっとした話題になったのである。

暑い夏だからこそ、スパコンも栄おばあちゃんもしっかり冷やしてあげたいところだ。

 

 

 

最後に

今回はサマーウォーズデジモンの日に合わせて、細田守監督の代表作を紹介した。仮想世界と現実世界を舞台にした印象的なシーンを振り返りながら、現代のVRメタバースとのつながりを意識して考察している。

どの作品もアニメ映画として評価が高く、家族で楽しめるだけでなく、今まさにVRで"もう一つの世界"を体験している人ほど共感できるポイントが多い。もしまだ見ていないなら、この機会にぜひチェックしてほしい。仮想世界を歩く今だからこそ、より深く刺さるだろう。

 

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