どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。
ここはVRChatの世界にある、道頓堀のこと「バーチャル道頓堀(【JP】Virtual Dotonbori in OSAKA)」だ。VRChat最大の地方コミュニティである「VRChat関西部」の有志が制作したワールドだぞ。あのグ◯コサインやか◯道楽の看板など、現実世界にある道頓堀に似せて作ったものだから、雰囲気は結構伝わっているんだ。
9月14日、ほんとうに「アレ」が決まりましたね。「アレ」と言ってもピンと来ない人がいるかもしれませんが、阪神の「アレ」のことです。
阪神の「アレ」とは、プロ野球の阪神タイガースの優勝のことです。なぜそんなことを伏せているのは、阪神の監督の岡田彰布が以前から選手たちが緊張しないよう優勝のことを「アレ」と言っているからです。他にもいろんな諸説がありますが、ジンクスをおこなさいように在阪のマスコミや警察関係などが「アレ」で伏せているのもそうでしょう。ちなみに2023年のスローガンも「A.R.E.(アレ)」なので、大阪の人だけでなく、ネットにも広まっています。
今回は阪神の「アレ」のこと、阪神タイガースのセリーグ優勝を祝って「バーチャル道頓堀」に飛び込むイベントのレポートをまとめました。
9月13日のお昼、私は「アレ」がもうすぐ近くなると知って思いつき、軽い気持ちでイベントのポスターを作ってX(Twitter)で夕方にアップしてみたら、予想以上にものすごい反応がありました。
自分の思いつきで作っちゃいました。現実ではやってはいけないことをするイベントがあったら良いなと。
— 燕谷古雅▶︎VR・バーチャルブロガー (@Tsubameyakoga) 2023年9月13日
関西部の方から怒られそうかもしれないが、大丈夫か?
現実世界で「アレ」が決まっても道頓堀に飛び込まないでください。
もしイベントやりたいならアンケートをとります。 pic.twitter.com/KI1BpRKMbS
「飛び込みに行きたい!」「発想が天才だ!」「これこそメタバース」など、反応のコメントがありました。その中には「贔屓じゃないけど行きたい」と他の野球ファンであるVRChatユーザーの反応もありましたし、フライドチキン屋のあの人のアバターで行こうと考える人もいました。
「メタバースならアレしたときに道頓堀にダイブ可能です」の突発VRCイベントが自然発生するんだろうか?! https://t.co/PclUyIh9YV
— ǝunsʇo ıɯnɟɐsɐɯ / メタバース炎上対策専門家 (@otsune) 2023年9月13日
「アレ」をしたら突発イベントやパブリックも続出しそうだ。バーチャル道頓堀の同時接続者数が期待できるかもしれませんね。あのツイートがバズる以外、何事もなかったように思いますが・・・。
「アレ」が決まると街中はどんちゃん騒ぎなどのトラブルも起きてしまいますよね。大阪のミナミ(難波)では安全のため臨時休業をしている店舗も続出。
現実世界で街の混乱を防ぐために臨時休業するお店が目立っているのですが、バーチャル世界でそんなことはあるのか?と思ったら・・・
「#居酒屋和み からの大切なお知らせ」
— 居酒屋「和み」 (@Izakaya_Nagomi) 2023年9月13日
明日の9月14日(木)開催予定だった
VR飲み初心者専用居酒屋 居酒屋「和み」
ですが
"阪神タイガース"がアレする可能性があるため、臨時休業とさせていただきます。
なお、インスタンスはFriend+で開けてはおきますので、ご自由にお使いください https://t.co/mg6fsr9xrR pic.twitter.com/HflOX5uQm8
本当にありました。VR飲み初心者のための居酒屋イベント「居酒屋「和み」」(@izakaya_Nagomi)が阪神タイガースの「アレ」が決まる可能性があるため、臨時休業に。しかし、臨時休業にも関わらずインスタンスは開くという。
夕方、仕事が終わった直後、ニュースサイトの電ファミニコゲーマーから取り上げられました。その記事のツイートのポストなどの数が急激に伸びていて大変動揺しました。
阪神の18年ぶり“アレ”にあわせて「バーチャル道頓堀」で飛び込むVRChatユーザー集会が開催https://t.co/4GmIrnyw9R
— 電ファミニコゲーマー (@denfaminicogame) 2023年9月14日
「現実ではやってはいけない」とされることを安全に楽しめるスリリングな催し。発起人は混雑を避けるため分散インスタンスの設置および並行イベントの開催をおすすめしている pic.twitter.com/3gejeNfGkL
こちらのツイートは大変勢いよく伸びており、私は何か悪いことをしたかのように体を震えてしまいました。まさかそこまで注目を浴びているとは思いませんでした。
記事を執筆いただいたヨシムネさん(@fuyunoyozakura)本当にありがとうございます!
試合終了し、阪神がセリーグ優勝。つまり、道頓堀ダイブのイベントを開催することが決まった。
試合終了直前の時にメディアの方から「取材してもよろしいですか?」とお声が掛けられ、大変なことになってびびってしまいました。そのメディアとは・・・
バーチャルのテレビ局「With VR」(右から3人)(@WithVR_official)のとーたさん・りくをさん・myunさんと、様々なトレンドを送るWebメディア「J-CAST」のVR記者カスマルさん(左)(@VRkasumaru)が取材に来ました。
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イベント開始前にWith VRのメンバーがどういう風に撮影するのかと打ち合わせをしている様子を見て、結構プロ意識があるなと思いました。
夜の22時。VRChatのステータスをオレンジ色から緑に切り替えた後、参加者がどんどんと入ってきた。
自分のパソコンはそんなに強く無いので動作の負担を気にしつつ、参加者がどれくらい集まったのか様子をうかがった。
参加者の中にはトラのカチューシャや阪神ファンの格好をしたアバター、「アレ」と書かれたTシャツを着たアバター、某フライドチキン屋のおじさんのアバターなどがいました。阪神優勝のためにアバターを改変した人が目立ちました。
参加者の10人がえびす橋の上に上がり、「阪神優勝おめでとう!」と声を上げ、道頓堀川へ次々と飛び込んだ。その後にWithVRのリポーター・りくをさんも飛び込みました。
バーチャルライフマガジンのゆーてるさん(@sayn_sth_)も途中で取材に駆けつけてくれました。
居酒屋「和み」のマスターであり、熱烈な阪神ファンのサウスさん(@south_vr)が六甲おろしの音頭をとり、イベントのムードを盛り上げました。機材や回線の影響による遅延はバラバラであっても、心を一つにし、六甲おろしの大合唱。
阪神ファンだけじゃなく、他の野球ファンやファンじゃない方も野球トークが盛り上がった。
その後、とーたさんから「インタビューよろしいですか?」と声を掛けられ、インタビューに応じました。
そして、えびす橋のグリコサインをバックにして集合写真。「阪神優勝おめでとう!」「アレ〜!」など掛け声はバラバラですがなんとか撮影は終わったが、また飛び込んでしまいました。
イベントの終了後、アフターイベントとしてVRDJの3Marcoさん(@3Marco_VRChat)が突発DJを披露。六甲おろしや阪神のスポンサー・Joshinのテーマなど、関西にまつわる楽曲を流し、参加者からお捻りのエモートを出して大盛り上がり。
これで無事に「バーチャル道頓堀でダイブしよう集会」が無事に終わった。
軽い気持ちで「こんなイベントがあったら良いな」とポスターを作って投稿してバズりだし、道頓堀ダイブイベントを開催するまで、大変ものすごい1日になってしまうとは思いませんでした。ただ、電ファミの記事は大変好評だったので良いことになったなと。
阪神の「アレ」自体が他のファンも注目されていましたし、阪神の「アレ」を暖かく見届け、バーチャルで道頓堀にダイブすることは大変貴重なものだと思いました。現実世界でやってはいけないことをバーチャルでイベントを昇華するのはとても良いことになりました。
これこそがメタバース!と言えるようなものでした。
With VRが撮影した報道番組はこちら。
【JP】Virtual Dotonbori in OSAKA(PCのみ)
有志グループ「VRChat関西部」が制作した、大阪の道頓堀をVR化したワールド。現実世界を似せたように再現している。道頓堀から飛び込みはOK(飛び込んでもスタート地点に戻ります)。