ツバメヤロク

バーチャルブロガーがメタバース・ソーシャルVR(VRChat、Cluster)の出来事やレビュー・紹介など様々なスタイルで発信するブログ。

【VR日記】電脳の廃墟は本当にあった!?「1619Hz#」に行って謎を確かめてみた

 

やあ、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。

5月24日にこのX(Twitter)のポスト(ツイート)が話題になったよ。

 

 

古いワールドを更新しないまま、VRChatのアップデートを繰り返した結果、地味に壊れてしまう現象が起きてしまうんだ。VRでも「廃墟」は存在していて、「エモい」「ロマンティックだ」といったポジティブな声と、「(好きなワールドが)あんな風になりたくない」「(こんなに表示されるとは)悲しい」といった否定的な声があったよ。

そこで今回は、VRの廃墟と化した「1619Hz#」の紹介と、実際に行ってみた時のレポートをお届けするぞ。そもそもVRの廃墟ってどんなものなのか、それについても併せて紹介するよ。

 

「1619Hz#」ってどんなワールド?

 

「1619Hz#」はターニャ・ベルクトさんが作成したワールドである。このワールドは日本語話者ユーザーや日本に興味のある他の国の人々が集まる集会所として利用されていた。夜では100人の同時接続があり、当時は非常に賑わっていた。インフォメーションには日本語、英語、韓国語の案内が設置されており、日本語を話す他国の人々が訪れていたため、国際交流の場として機能していた。

作者はセカンドライフで活躍していた音楽ユニットChouchou(シュシュ)のファンであり、お気に入りの曲「1619khz」の世界観をモチーフにこのワールドを作成した。

 

参考資料

【VRchatワールド紹介&インタビュー】1619Hz【ターニャ・ベルクト様】 │ あとろぐ(AtoLog)

 

chouchouとは (シュシュとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

 

電脳の廃墟とは?

電脳の廃墟とは、実在した建物の廃墟をデジタルで実現したものではなく、サービス終了したものやアップデートに対応できずに放棄されたデータやアプリなどを指している。

 

 

閉園したおきんきんランドのバージョン2.0のように、現実で見る廃墟に見せかけたワールドは電脳の廃墟とは言えない。しかし、このワールド自体は古いが、2024年2月21日に再アップロードしたもので、自然と変化するかどうか分からない。

 

VRを例に挙げると・・・

 

・シェーダーが古く、煙などのエフェクト(パーティクル)が黒い海苔みたいなものになってしまう。

・オブジェクトのテクスチャがマテリアルエラーを起こしてピンク色になってしまう。

・ワールドに入るたびBGMや動画がエラーを吐き出すまま自動再生される。

・Qvペンやミラーなどのアセットやツールのバージョンが古く、同期できなくて使えなくなる。

・Join /Leaveなどの通知のギミックの挙動がおかしくなる。

(電脳荒廃-StandAlone Ruins-から一部抜粋)

 

・・・など、このようにVRプラットフォームが頻繁にアップデートを繰り返し、VRマップ(ワールド)を放置すると、見た目や機能が壊れてしまうことがある。

VRChatでは2023年10月、VRChat内部に使用されているUnity(ゲームエンジン)のバージョンが2019から2022にアップデートされた。これにより、パフォーマンスの向上やフレームレートの改善が実現したが、同時に多くのワールドのギミックが壊れてしまったという。

性能を向上させることを目的として古いプログラムやデータを犠牲にするのは、VRプラットフォームにおいてよくあることである。長くワールドを維持するためには、見た目から中身まで壊れないようにワールドを設計する必要がある。

 

参考資料

『電脳荒廃-StandAlone Ruins-』巻頭言|かつて敗れていったツンデレ系サブヒロイン

 

BOOTHで頒布中。

wak.booth.pm

 

実際に行ってみた


リスポーン地点に赤く古びた公衆電話ボックスを見つけたよ。その近くに行くと、微かな音楽が聞こえてきたんだ。電話機の下には「エンター enter」と書かれたボタンがあって、「タ」だけが変な書き方されていた。そのボタンを押してみたら、不思議なことに、島へと飛ばされたんだよ。

 


これが「1619Hz#」か。想像していたよりもずっとごちんまりとした場所だな。ここは小さな浮島のような集会所ワールドで、大きなキノコのハウスと木でできた塔がある。ファンタジーな雰囲気が漂っていて、どこか不思議な感じがするよ。

 

 

この写真は2023年1月に撮影したんだよ。私の後ろにある2つのキノコ、わかるかな?2024年5月現在の1619Hz#は、このように変わったんだ。

 

 

見てくれ、昔の面影はすっかり消えて、キノコがマテリアルエラーを起こして真っピンクになってしまったんだ。1年前とは大違いだよ。これはおそらく、VRChatのアップデートが繰り返された結果だろうね。

 


ほんと、全然変わっちゃったよね。VRの世界で自然に風化するように変化するなんて。昔このワールドを利用していた人が今の姿を見たら、間違いなく驚くだろうね。これがVR廃墟の末路かもしれない。

自然とシェーダーが壊れたり、ワールドに紐づけられた動画やBGMが再生されなくなると、そのまま放置されて廃墟化してしまうんだ。

このワールドは2020年9月1日を最後に更新されたけれど、それ以降は全く手がつけられていない。何年も経ったら、すべてが壊れているのも不思議ではない状態だよ。

 

ワールドが更新されない理由としては、災害でPCが物理的に損傷したり、またはデータ自体が破損してしまったり、ユーザーが飽きて退会せずにアカウントを放置したり、あるいはユーザーが亡くなってアカウントがそのままになることが考えられるな。思い入れのあるワールドが更新されずに自然に壊れていくのは、見るにたえない。物理現実(リアル)でも建物が廃れるように、電脳の世界でも廃れることがあるんだ。いつか誰かが更新や修復、復元してくれることをただ祈るばかりだ。

 

1619Hz#(PCのみ)

vrchat.com

かつて日本語話者ユーザーや日本に興味のある他の国の人々が交流する集会所として使われていたワールド。しかも隠し部屋がある。

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