どうも!バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ!
5月30日から6月1日まで開催された合同イベント説明会「Spice Of VRinks(スパイス・オブ・ブイリンクス)」の最終日。VRChatを始めたばかりの初心者から、上級者まで楽しめる注目のイベントだ。最後日らしく、インパクトのある登壇団体が揃い、どれも印象に残る内容ばかりだったぞ。
今回はその3日目のレポートだ。最終日だけに、内容が濃いプレゼンが目白押しだな。最後までその様子をしっかりレポートでお届けするぞ!イベントやコミュニティ探しの参考になれば嬉しいよ。
目次
第八会場
VRC茶道部/華道部
「茶道」と「華道」。どちらも「道」の精神を宿す、日本の伝統文化だ。君たちはこの二つの「道」に触れたことがあるだろうか?しかし、「格式高いゆえにハードルが高く、なかなか入りにくいのが現実だ。だが、VRChatならそのハードルをぐっと下げてくれるのだ。
「VRC茶道部」と「VRC華道部」は、日本の伝統文化をカジュアルかつ本格的にメタバースで楽しむためのコミュニティである。茶道と華道は密接な関係にあり、茶道の茶会「月釜」では、華道部の花が床に生けられ、一体となった文化体験が提供されている。
「VRC茶道部」は初心者からベテランまで、幅広い層が参加している。「VRC華道部」も153名の部員が在籍し、どちらも多くの人が集まる活気あふれるコミュニティだ。
「VRC茶道部」の活動は、月に一度の月釜「茶道の茶会」と、それに向けた月に2〜3回の稽古会を開催。他のコミュニティのコラボ茶会も実施し、茶道に関する講義・講演も行われている。VRC学園やVketなどでのコラボ企画のほか、リアルで着付け講演会やリアル茶会イベント、お茶会に行くイベントなどにも積極的だ。
「VRC華道部」は月に1回、不定期でイベントを開催し、作品の解説やミニ体験会を行っている。華道に関する講義・講演を実施し、VRC学園やVketなどで茶道部と連携している。さらに、華道へのVR技術の応用にも挑戦しており、東大の先生と共同開発やMRを活用した華道アプリの開発なども進めているという。
「文化の未来をともに創る」。まさに、「VRC茶道部」と「VRC華道部」は、仲良く連携しながらイベントや講演を開催している。格式高い伝統文化でありながら、気軽かつ本格的に楽しめるこのコミュニティは、メタバースを通じて日本文化の魅力を積極的に発信し続けているのだ。
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VRC茶道部:@VRC_Chado
VRC華道部:@VRC_ikebana
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マノンの朗読会
「朗読」と聞くと、寝る前に本を読み聞かせるイメージが強いが、そもそも本質については知らない人も多いだろう。朗読は感情をこめて読み上げるという意味合いを持ち、演劇や芝居、演芸に近い「芸術」の一つとして捉えられている。「マノンの朗読会」では、そんな朗読の本質をしっかりと捉えたスタイルで演出しているのだ。
「マノンの朗読会」は、名前の通り海崎マノンさんがVRChat上で朗読を行うシンプルなライブ形式のイベントである。今年で2018年から7年目を迎える。イベント会場や進行など、全てマノンさん一人で手がけているという。
このイベントが始まったきっかけは2018年頃、VTuberやVRが一般的に知られるようになった時期で、勢いで始まったという。何をやるのか模索している中で、「バーチャル空間で朗読をする」というスタイルにたどり着いたのだ。
朗読で扱う作品は権利フリーの「青空文庫」を使用しており、配信での権利問題にもきちんと配慮している。
このイベントの特徴は、マノンさんの得意技である「自由自在な声色」を使い分けて朗読し、物語の雰囲気を見事に演出するスタイルにある。朗読がどのような雰囲気で進行しているのか、聞き手を納得させるのがポイントだ。
会場で生で朗読を聞く人だけでなく、作業用BGMとして楽しむ人もいる。会場に行けない人でも、YouTubeを通じて朗読を体験できるのが嬉しいところだ。
このイベントには、マノンさんの声に惹かれて参加する人や、朗読に興味を持った人が多数いる。声好き・声オタクにはたまらない内容であり、一度体験してみる価値は十分にあるだろう。
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VRC-JP
VRChatは自由度が高すぎるゆえに、何をすればいいのかわからず、初心者の壁にぶつかってしまう人が多い。そんな問題を解決するには、Discordコミュニティ「VRC-JP」を頼る手もある。
「VRC-JP」は、国内最大級のVRChat公認Discordコミュニティだ。2023年3月26日に設立され、現在は株式会社Vが運営しており、運営・ディレクターはYUMIZU氏が務めている。内容は雑談や情報交換、画面共有など、VRChatに関するさまざまな情報交換を目的にしている。コンセプトは、「初心者からベテランまで、ここを起点に多種多様の繋がりで新たな出会いを創る」というものだ。
「VRC-JP」が運営しているワールド、「VRC-JP初心者プラザ(通称:ジェイプラ)」は、チュートリアル、ステージ、ポータル、ペデスタルの4つのエリアで構成され、自己完結型の多目的集会場となっている。VRChatの「初めてにおすすめ」に掲載され、1日1500人ほど訪れる。「チュートリアルエリア」は一本道でわかりやすく、日本語に完全対応した初心者向けのチュートリアルである。初心者だけでなく、ベテランでも意外と知らなかった情報を発見することができる。
「VRC-JP」主催のイベント、「初心者案内&ジェイプラツアー」は、毎週土曜の20時から行われ、初心者を案内する内容となっている。イベント終了後の22時からは、ワールド巡りなどの交流が楽しめる。「ぶいトレinVRC-JP初心者プラザ」は月・水・金の20時30分からウォームアップと簡単な筋トレ、そして追い込みをかける運動系イベントだ。VRゴーグルやデスクトップの人でも参加できるが、タオルや水、体調の準備は必要だ。
「VRC-JP初心者プラザ」は他団体様の利用も歓迎している。過去にはガジェット愛好会やイベ学などとのコラボ企画が実施されたほか、Vket2025Summerにも出展予定だ。
初心者の居場所づくりの架け橋として存在する「VRC-JP」と「VRC-JP初心者プラザ」。ユーザー有志ではなく、企業が主体となる異色のコミュニティだからこそ、初心者の助けとなる理想的な環境を提供していると言えるだろう。
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第九会場
ゆるゲMEET
VRChatには非常に多くのゲームワールドが存在しており、大半は海外のものである。中には著作権に抵触する可能性があるものも含まれており、初心者がこの壁にぶつかることも少なくない。そんな問題を解決するには、ゲームワールド巡りに特化したイベント「ゆるゲMEET」に触れてみるのが良いだろう。
「ゆるゲMEET」は、毎週水曜21時から22時まで開催されている、初心者でも楽しく遊べるゲームワールドに特化したイベントだ。名前の由来は「ゆるゆるゲームミーティング」を略したものだ。「みんなであそぶをはじめよう!」をコンセプトに掲げ、毎週さまざまなゲームワールドで遊ぶことを目的としている。場合によっては1時間で二つのゲームワールドで遊ぶこともある。詳細や告知はイベントカレンダー、X(Twitter)アカウント、VRCグループの通知で発信されている。
このイベントの最大の特徴は、PC&Quest対応のワールドを取り扱っている点だ。事前に動作確認がしっかりと行われ、動作環境に気を配り、負担がかからないゲームワールドを探し出しているという。
イベントの参加方法は、20:55にグループ+で集会場のインスタンスを開かれ、スタッフかフレンドにJOIN(参加)する仕組みだ。グループオンリーのインスタンスで遊ぶため、「ゆるゲMEET」のグループへの参加は必須である。
イベントの進行は21時5分には組み分けのアナウンスが行われ、初心者は初心者マークの掲げられた組に集まる。準備が整ったら、インスタンスオーナー担当のスタッフがポータルを設置し、ゲームワールドへ移動する。そこでルール説明を受け、21時55分までゲームを楽しむ。最後に集合写真を撮影し、その後解散という流れだ。
他の団体とのコラボ活動も盛んで、スタッフの協力のもと、さまざまなイベントやコミュニティ、クリエイターとのコラボイベントを開催してきた。過去にはVketとVRC-JP、アバターバトルシステム、オールジャンルDJイベント「MYSTIC」などの実績がある。
このイベントのきっかけは、2021年に前身の「水曜ゲーム集会」の主催者と常連客を中心に立ち上げられた。VRChatを始めたばかりの人や、ゲームワールドを遊んだことがない人も、「みんなで遊ぶのって楽しい」と感じてもらいたいと、発足当時の主催者の思いが今も受け継がれている。「ゆるゲMEET」は今年で4年目を迎え、多くの参加者が集まる大きな集会へと成長した。
このほか、スタッフが自由に行う何でもありのスピンオフイベント「ゆるゲぷらす」も不定期に開催されている。
「VRChatのゲームワールド」に特化したイベントだけに、初心者にとって非常に頼もしい存在だ。ゲームワールドの情報量が膨大で、Questでも遊べるゲームワールドを探すheyheyさんの活動には驚かされる。そんな初心者でも安心できるイベントづくりを心がけているが「ゆるゲMEET」だ。
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イマーシブクラウド
みなさんは「マーダーミステリー(略してマダミス)」という言葉を聞いたことがあるだろうか?このゲームは、推理小説の登場人物の世界を体験できる遊びであり、簡単にいえば"犯人探しのゲーム"である。2019年頃から日本で流行し、最近では配信を中心に注目を集めている。
なぜVRに持ち込むようになったのか。それは、VRとマダミスは非常に相性が良いからだ。体験性の高いマダミスに、没入体験ができるVRを組み合わせることで、没入感がさらに倍増し、最高の体験が味わえるのだ。
前代表のおひげ氏が2019年に「イマーシブクラウド」を開始し、オリジナルのVRマダミスを制作。さまざまな団体・個人とのコラボレーションも展開し、VRマダミスの発展に大きく貢献した。しかし、おひげ氏が亡くなった後、現在は柳透さんが代表を引き継ぎ、活動を続けている。
これまでのコラボ作品としては、蕎麦屋タナベやクラフターズキャンプとのコラボがあり、実際にあった空間をVRで再現してきた。さらに、6月にはバスタ部とのコラボも行われ、さまざまなコミュニティに触れながら、VRマダミスの認知度向上に尽力している。
「イマーシブクラウド」の情報は、X(Twitter)やDiscordで随時発信されているので、気になる方はチェックしてみると良いだろう。今後は、VRCクレジットを活用したクリエイターエコノミーを応用し、有料のVRマダミスもの開発にも着手している。6月上旬には大企業との取り組みも予定されているという。
VRマダミスは、遠くの人とも集まって遊べる、没入体験の高いゲームだ。実際に体験してみないとわからない、それがマーダーミステリーの醍醐味である。
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VRアクロバットチームBlueHorizons
VRChatでは、飛行機操縦を利用した「航空界隈」が盛り上がりを見せている。ドッグファイトやアクロバット飛行、変形ロボの操縦、旅客機体験など、目的はさまざまだ。そこで今回「Spice Of VRinks」で登壇した、VRでアクロバット飛行を披露する団体「BlueHorizons(ブルーホライズン)」を紹介しよう。
「BlueHorizons」は、VRChatを拠点に活動するアクロバット飛行集団であり、VR空間上で最大12機による迫力のエアショーを行う。アクロバットとは、航空機を用いた華麗な飛行パフォーマンスであり、いわば「ブルーインパルス」に近いイメージだ。
「BlueHorizons」は2020年3月に活動を開始。当初はアクロバット飛行をやりたいという思いで集まり、日本のVRChat航空界隈でも古参の存在である。
「BlueHorizons」の定期イベント「Mach Cafe(マッハカフェ)」は、毎週月曜日の22時から23時まで開催されている。公開演習も見学できるこのイベントは、アクロバットの魅力を知ってもらうことを目的としており、初めての人でも楽しめる内容だ。その成果は4ヶ月に1回の航空ショーとして披露される。
航空ショー「Wings Over Blue Horizons」では、最大12機によるアクロバット飛行を披露する。各シーズンごとにテーマを設け、ここでしか見られない迫力の演目を楽しめる。このイベントは、毎シーズンの最終日曜日に開催されるのが恒例だ。
「BlueHorizons」では個人・団体・公的私的問わずオファーイベントも受け付けている。DJを招いた合同イベントやプライベートイベント、他の航空コミュニティとの合同イベント、Vketとのコラボなど、幅広く活動している。
誰でも挑戦できるVRの空間で、それを見せ、驚かせることができる。そんな夢をかなえる「BlueHorizons」は、日々新しい空の可能性を切り拓いている。
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第十会場
VRC怪談集会 赤い部屋
「怪談」と聞くと、化け物や幽霊などが登場する気味の悪い話だと思われがちだが、本来は「本当にあった不思議な話」のことを指す。VRでそんな変わった話を楽しむ人はどれくらいいるのだろうか?イベント「VRC怪談集会 赤い部屋」では、そんな人たちが集まり、不思議な話を語り合っているのだ。
「VRC怪談集会 赤い部屋」は、毎週月曜22時から開催される、誰でも気軽に怪談が話せる、語れて、聞けるイベントである。怖いかどうかは関係なく、どんな話でも自由だ。幽霊が出てこない話や、ちょっと不思議な話、人間関係の怖さ、UFOや都市伝説といったオカルトものまで、ジャンルは自由だ。新規参加者から怪談好き、怪談オタクまで、すべての怪談好きが楽しめる集会となっている。
イベントは22時にオープンし、22時15分は初心者向けの全体説明を行った後に怪談が始まる。23時30分に怪談が語り終わり、解散となる。このイベントは、時間通りでなくても入退室が可能だ。
怪談の流れは、椅子に座った話者が反時計回りに一人一話ずつ語り、語り終えたらロウソクを消すスタイルだ。運営側が用意した語り手はおらず、当日の参加者同士で怪談を語り合い、共有するだけの集会である。他人に話したことがない初心者でも安心して参加できるよう、初参加者用のタグマーカーがあり、周囲の相槌やリアクションでフォローする仕組みもある。イベントの雰囲気がわからない人は、DIscordのクローズドでライブ配信で視聴することもでき、VR機器がなくても怪談を聞くことが可能だ。
このイベントは特別な日も設けられている。年に1度、「百物語」を実施し、本当に百話分の怪談を語り尽くす日がある。また、毎月末には「コンセプト怪談会」が行われ、過去には学校の怪談、UFO、病院、祟り、創作など、テーマに沿った怪談が披露される。他にも「怪談ハント」といった、VRChatならではの企画があり、一定時間内にさまざまなワールドを巡って怪談を収集するイベントも行われている。
「赤い部屋」代表であるいなみほさんは、VRを通じて怪談の魅力を発信している。過去には怪談本の執筆実績もあり、その流れで2022年10月からVRChatで怪談に特化したこのイベントを立ち上げた。
VRChatで怪談を語り合う場を提供し続けたことで、2年半ほぼ欠かさず定期開催されてきたこのイベントは、怪談好きのユーザーにとって貴重な集いの場として定着していることがうかがえる。
ちなみに、「赤い部屋」で語られた階段の最中に、実際にVR空間で怪奇現象が起きたという噂もある。実際にこのイベントで体験してみないとわからない。信じるか信じないかは、あなた次第だ。
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あいどるわ〜るど
VR界隈では、アイドル文化が盛んである。一般的な「歌って踊れて会いに行けるアイドル」という像とは異なり、VR空間では歌うこと、踊ること、パフォーマンスすること、賑やかすことなど、それぞれの分野に特化したアイドルが活躍している。その結果、参加のハードルがグッと下がり、誰でも「アイドル」になれる世界が広がっている。
そんな中、VRChatの団体が多く参加する「Spice Of VRinks」では、プラットフォームを超えたアイドルグループ「あいどるわ〜るど」が登壇に挑戦した。不慣れながらも、cluster特有の"ミュート芸"を披露するなど、プラットフォームを超えた表現で場を盛り上げ、ご愛嬌を見せた。
「あいどるわ〜るど(略して、あいわ)」は、「誰でもなれるアイドルから唯一無二のアイドルへ」をコンセプトに掲げる、clusterを拠点としたメタバースアイドルグループだ。結成4年目を迎え、現在は160人を超えるメンバーが所属している。メンバーの大半はclusterで出会った人々で、アイドルやダンス、歌の経験がない者も多く、賑やかす目的で加わったメンバーもいるという。
「あいどるわ〜るど」では、ユーザー有志が曲や場所を提供してくれることもあり、音楽活動にも本腰を入れている。楽曲はすでに10曲がサブスク配信され、JOYSOUNDでもカラオケ配信されているのだ。
派生グループも存在しており、男性アイドルグループの「SUPER META BOYZ」や、ロックバンドグループ「超然世界」がある。「超然世界」は、実際にあったリアルバンド「燦然世界」のVR上における"別世界線"をコンセプトにしており、そのファンが集まってバンドのメンバーとなり活動している。2025年3月には、「燦然世界」と「超然世界」のリアル2マンライブも実現した。
活動拠点は主にclusterだが、Riumで有料ライブを行ったり、最近はVRChatへの進出も目指している。さらに、他にもVketリアルの公認オフ会、渋谷・代官山でのリアルイベントも実現し、メタバースだけでなくプラットフォームの垣根を超えた活動を展開している。
派生グループを含めると、総勢300以上のメンバーがでアイドル活動に携わっている。その理由は、既存メンバーが新しい人を積極的に誘い込んでいるからだ。リーダーのぱでぃさんは、多くのメンバーを抱えていることで、相応の苦労もあったというが、参加のハードルの低さが「あいどるわ〜るど」の規模を大きくしたのは間違いないだろう。
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メタバースヨコスカ
さまざまな自治体でもメタバースを活用した取り組みが増えている中、具体的な部分が不明確なまま失敗に終わるケースも少なくない。そんな中でも、メタバースを通じて観光に貢献した例として「バーチャル沖縄」や、ソフトバンクと吉本興業が提携した「バーチャルやぶ」が挙げられる。そして最近では、VRChat界隈で注目を集めているのが「メタバースヨコスカ」だ。
「メタバースヨコスカ(略してメタスカ)」とは、神奈川県横須賀市を観光PRを目的としたプロジェクトである。2023年にスタートし、第一弾として「DOBUITA&MIKASAWorld」と、スカジャンの3Dアバターや衣装等の公開後、VR界隈で一気に注目を集めた。
活動内容は、メタバース空間上(VRChat上)でのワールド運営のほか、リアルでの施策やパンフレットの作成まで多岐にわたる。さらにWeb上では、3D衣装や食べ物のアセットを無料配布するなど、広く展開している。
「メタバースヨコスカ」で最初に公開された「DOBUITA&MIKASAWorld」は、未来の横須賀をコンセプトにしたワールドだ。ドブ板通り商店街と三笠公園を合体した空間で、アメリカンな雰囲気を味わいながら、横須賀のグルメを楽しむことができる。ドブ板通りエリアではスカジャン屋があり、3D衣装とVRoidモデルのコーナーもある。三笠公園エリアでは、記念艦三笠の内部を見学することが可能だ。
2023年12月には「SARUSHIMA World」を公開。これは、東京湾唯一の自然島「猿島」を再現したワールドで、島全体を使ったフィールドゲームも楽しめる。さらに、2024年2月には「みかさロボ」が追加された。「みかさロボ」は、横須賀美術館で開催された「日本の巨大ロボット群像」とのコラボ企画で、アニメ「マクロス」のデザイナー・宮武一貴氏が原案を手掛けた作品である。
「メタバースヨコスカ」の3DモデルはBOOTHで無料配布されている。スカジャンや横須賀グルメ、VRoidアバターがそろい。対応アバターは全部で30体にのぼる。難しい操作もなく、簡単に着ることができるのがポイントだ。関係者は、より多くの人に3Dモデルを楽しんでもらいたいと考えている。
また、「メタバースヨコスカ」は、さまざまなコラボ企画を実施している。1対1対話ガチャワールド「NAGiSA」では、コラボルームとして期間限定公開を行った。eスポーツ大会や、VRChatのダーツイベントとのコラボ企画も実現している。さらに、AI相談員の導入や「まほろばのれん街」の出展、横須賀関連ワールドの観光案内、バレンタイン・ホワイトデーライブなど、多彩な企画が展開されている。
このように、VRChatを通じて横須賀の魅力を積極的に発信する姿勢が、「メタバースヨコスカ」の成功を裏付けている。これを機に、リアルの横須賀にも興味を持つ人が増えるだろう。
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イベント詳細
Spice Of VRinks
開催期間
2025年5月30日〜6月1日
日時
Day1 5月30日(金) 21:00〜24:00(3h)
Day2 5月31日(土) 20:00〜24:00(4h)
Day3 6月1日(日) 21:00〜22:00(3h)
参加方法
メイン会場
VRChat・「SpiceOfVRinks」GroupインスタンスへJOIN
グループURL:https://vrc.group/SSC.6137
サテライト会場
・「居酒屋和み」Groupインスタンス開催
・「VRC関西部」Groupインスタンス開催
X(Twitter)アカウント
ハッシュタグは「#スパぶい」
YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@SpiceOfVRinks
主催
獅子堂つかさ(@SSC0529_VRC)
MC
・ゆったん(@YuttanVRc)
・癒色えも(@ishiki_emo)
コメンテーター
・九条林檎(@ringo_0_0_5)
・江戸レナ(@edo_lena)
・たましこ(@tamasco274)
・神威ユウキ(@_Yuuki_k_)
・バーチャル美少女ねむ(@nemchan_nel)
・あしやまひろこ(@hiroko_TB)
・武者良太(@mmmryo)
・育良啓一郎(@ikr_4185)
公式アンバサダー
・真園萬子(@TakakoMM2019)
・桜咲(@oishicookieman)
・Rin*(@RinAstarisk)
・わたげチャンネル(@watage_ch)
・天鳥ふれいや(@VR_Freyancilla)
・河骨龍夏(@kouhonesan)
イラスト
みさく(@misaku7net)
漫画
みのすみす(@201502s)
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情報提供者
獅子堂つかさ(@SSC0529_VRC)
情報提供ありがとうございます!