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バーチャルブロガーがメタバース・ソーシャルVR(VRChat、Cluster)の出来事やレビュー・紹介など様々なスタイルで発信するブログ。

【雑記】夏休みのエッセイ・夏の自由研究「サキュバスオオクワガタ」

 

※注意:このエッセイは真面目なんだけど、常人しか理解し難いネタが含まれていますので気をつけて読んでください。

 

どうも、バーチャルブロガーの燕谷古雅(つばめや こが)だ。

小学生や中学生、高校生の人たちは夏休みを楽しんでいるか?忘れないうちに宿題はちゃんとやったか?特に小学生、「夏の自由研究」は何を決まったかい?なんだ、まだ決まっていないんだな。「夏の自由研究」は自分自身の興味を持たせることを育む大事な勉強だ。すぐ決まるものではないが、自分の力で「これ、やってみたい!」と思うものをじっくりと探すのも試行錯誤するための学習になるんだ。

 

小学生の自由研究の一例。小学生を持つ親御さんには勧めてほしい。

benesse.jp

 

最近、「夏の自由研究」は多様化している。私の頃は工作のイメージが強かったが、今は企業や大学などコラボしたり、プログラミングや電子工作など大変豪華になっているとテレビのニュースで知られていた。その中にはVRメタバースにも自由研究の対象で、小・中学生をはじめとする子どもユーザーを抱えているclusterではメタバースよる教育に関して力を注いている。

夏の自由研究の内容が色々と凄すぎてパパママ世代などの大人にとっては羨ましく思っている。そんなあなたには暇つぶしに「オトナの自由研究」をやってみてはどうか?

「オトナの自由研究」とは、自分には体験したことがないものや、学びたいもの、くだらないもの、なんでも良いから、やってみることだ。自分の知識を深めるための学習だから、ちょっとしたおけいこ程度でも構わない。

 

私の「オトナの自由研究」といえば、「メタバース×昆虫採集」だ。大人の昆虫採集といえば、わざわざ山でキャンプしながら夜の森の様子を観察したり、トラップを作って虫を誘き寄せて集めたりなど、大かがりなやり方だ。現実世界の昆虫採集とは違い、メタバースもといVRの世界では変態(※これは「超越」の意味を指す)と言えるほど、常人では理解し難い内容かもしれません。それは「現実には実在しない」し、「昆虫と呼べるかどうかわからないもの」だから、常人では理解できないものだと私は言い張っている。

じゃあ、なんだ?私が説明するのは悪いのか?いや、ただVRのことを全く知らない一般の人のために伝聞する身の私には、一般の人を説明するのに気苦労してしまう内容だ。たとえ最近話題になっていたあの映画の内容を説明する時と確かに近い。現実世界にいる一般人にネットミームで説明するのは、なんだか恥ずかしくて話題にしたがらない。つまり、「そういうもの」だと理解してほしい。

VRChatはコミュニケーションを重きにしており、そのため人と対話する集会系やロールプレイの飲食店イベントがほとんどだが、演劇やパフォーマンスなど色濃いイベントが数多くある。その中で「サキュバスオオクワガタ」というショートコント形式のイベントがある。イベントで仕切るのは一人しかいなく、大変人気のため、インスタンスを開いてから5分近くになると収容人数が埋まってしまうほどだ。

このイベントが始まったのは2022年1月29日。その日はイベント主催者であるshunkeiさん(@shunkei_go)の誕生日でもある。意外と1年以上続く不定期イベントだ。

イベントを実際見た人たちは少なく、ネットの口コミしか伝えられず、「サキュバスオオクワガタ」自体の言葉が独り歩きしている。親しい人に「サキュバスオオクワガタ」を聞いても何なのか分からず、強烈なワードが頭に残るほどだ。最近知られているサバカンパスビスという魚の名前と同じ感覚になっているだろう。その実態は謎に秘めていて、VR世界のネットミームとして顕現し、1年以上その名前自体がネットの間で語り継がれていた。

 

私は「サキュバスオオクワガタ」の名を耳にしてから1年近く経った。最初耳にしていた時は興味がなかっただけだが、名前が出るたびに興味をそそられるのは妙に不思議なことだ。私はどういうイベントなのかとフレンドに話をしたら「吉本新喜劇みたいなものだよ」と言われ、ピンと来なかった。どんなイベントなのか一度行ってみたいと思い、Quest単騎で挑むのは本当に無謀だった。

現実世界の昆虫採集も確かに無謀だ。夜遅く寝る間を惜しんで外の様子を見たり、虫が集ったらすかさず採取するのに体力がいる。あのイベントは深夜の11時50分に行われるもので、起きるのに体力はいるだろう。まるで現実の昆虫採集と同じ感覚だ。

 

現実世界に住まう昆虫とメタバースに潜む昆虫(バグ)の習性は似て非なる。夜遅くになると寄ってくるのは同じだろう。夜の時間帯に罠を仕掛け、狙った獲物が来るまで待つ時も同じだ。あの虫は人がたくさん集まるところに寄ってくるから、イベントという罠を仕掛け、やってくるのは大体合っている。しかし、昆虫研究家のこんちゃんはあの虫が来る好機を逃してしまった。あの虫は深夜0時には必ずやってくるはずなのに、その時間の前に「忘れ物」を取りに行くことが多かった。

彼が離席してからあの虫がやってくる時が好機だ。来場者はそこのところをじっとして目を離さないでほしい。名状しがたきネットミームの姿が明らかになるだろう。見ただけじゃはっきりしないが、なぜ名前にオオクワガタが入っているのか様子を見ていただきたい。脚をクワガタのアゴのように挟むしぐさから呼ばれているだろう。人を襲うところが危険な虫だと間違いない。サキュバスオオクワガタが満足して帰るまではしっかり様子をうかがうのだ。

虫が逃げられた後、昆虫研究家のこんちゃんが戻ってきて、見つけられなかった言い訳をし、いつものオチを作ってパフォーマンスの終わり。これがサキュバスオオクワガタの発表会はこの通りである。

 

一人でイベントを仕切ったり、コントのネタを仕入れたり、スライドを作ったりするのは大変そうで、彼はギャグ漫画のキャラクターになりたかったという。なりたいものになれるという風潮があり、自分が憧れていたキャラになれたり、アイドルやDJなどのパフォーマー、やりたかった仕事や趣味ができたりなど、メタバースVRの世界では様々な可能性や新しい発見を引き立てるコンテンツとして成り立っている。

 

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※瀬戸さんのサキュバス酒場に行った動画では、メタバースVRの世界でいろんなきっかけを作ったことを語った部分が多く見られている。

 

2022年12月。サキュバスオオクワガタについて図解のスライドで説明。

 

昆虫研究家のこんちゃんは野心的な考えを持っていた。メタバースに潜む昆虫(バグ)を捕まえ、繁殖してNFT(非代替性トークン)で売り捌き、大金持ちになりたいという思いがあった。

このイベントをはじめた2022年1月当時は仮想通貨やNFTで稼ぐ人や、メタバースを事業化したり、ビジネスに取り入れている企業がまだあった頃だ。メタバースだけでなく、不労所得やFIRE(経済的な自立を実現し、仕事を早期的にリタイアすること)なども出てくる。

しかし、2023年になりメタバースの事業化の9割が失敗し、撤退された企業が数多く見られ、オワコンだと言われるほど「幻滅期」と呼ばれていた。しかし、メタバースの見方が大きく変わったことから「転換期」も呼ばれている。これは現実にあった「事実」のこと。このイベントはメタバースをはじめとする時事ネタを取り入れた、ブラックジョークのバーチャルコントの一種なので、最近起きた出来事をメタバースをベースに新鮮なネタとあわせて使い、イベントを開く徹底ぶりが伺える。

出現される日は最近あった時事ネタが多い。商標登録、流行語大賞、話題のアニメネタ、地域格差など、大半はVR界隈にとってピンと来るワードがいくつかある。現実世界にはびこる社会問題を「サキュバスオオクワガタ」で解決するという、VRを通してギャグにするというやり方は新しい発想だろう。

コロナ禍の中、ストレス発散にはちょうど良いコンテンツとして成り立っているソーシャルVR。バーチャルのコント「サキュバスオオクワガタ」で鬱屈した世の中を笑いで吹き飛ばしたい。

 

 

口伝しか伝わらないのが「サキュバスオオクワガタ」の醍醐味ですが、バーチャルの出来事を伝える身である私がQuest単騎で挑んだルポを書いた。ネタバレのためモザイクで加工を施している。関連の記事を読む時は気をつけたい。

 

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あと、創作小説を紹介しよう。おサルさん(@saruhoshi)のサキュバスオオクワガタのノベライズ版が収録されている。興味のある方はpixivに掲載されているので、読んでほしい。

 

www.pixiv.net

 

BOOTHで紙版の小説が販売されています。

booth.pm

 

VRChatの世界で生まれたネットミームサキュバスオオクワガタ」。その姿をあまり知られておらず、名前が強烈なネーミングで頭の中が残り、思わず興味をそそる不思議な言葉。そのゆえに説明するのに難しく感じるだろう。まさに最近話題のあの映画と同じく「行ってみればわかる」ものなので、イベントでこの瞬間を見逃さないようにチェックだ。

 

 

最近都会っ子がホタルを見たことがないとか、昆虫採集しに行かないとかそういう話をよく聞く。さまざまな可能性を生み出すメタバースを活かし、「サキュバスオオクワガタ」が自然体験における地域格差を解決させてくれるだろう。

バーチャルを通してどこにでも行けることがウリのメタバース・ソーシャルVRには地域と関係ない。メタバースを通して「サキュバスオオクワガタ」の昆虫採集を体験し、「オトナの自由研究」で役に立ってほしい。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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